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【写真家・長瀬正太の視線Vol.12】
誰もやらないこと

2024.07.20

【写真家・長瀬正太の視線Vol.12】
誰もやらないこと

また夏が来る。前橋の夜空に美しい花火が咲き乱れる夏が。
ということで、私も毎年、まだかまだかと楽しみにしている前橋花火大会が令和6年8月10日(土)に開催されます。

恐さと確信

おかげさまで4月に発行された「前橋新聞mebuku11号」では、前橋花火大会のすべての花火を取り仕切る上州花火工房の花火師、吉田 敬一氏と対談をさせて頂きました。

実は、対談収録時に上州花火工房の蟻川社長から何度も「吉田さん、それは企業秘密だから言っちゃダメ!」と止められてしまうような内容がたくさん出てきまして(笑)

もちろん、詳しい内容はここでもお伝えできないのですが、吉田さんと大興奮して語り合ったことの共通項は「誰もやらないこと」への挑戦でした。

 

世の中的には「これってこうするものである」という常識や積み重ねてきた歴史を知ったうえで、それをあえて破ってみる。それは場当たり的に行うことではなく、使用する火薬に対しての知識を深めたり基本という名の数多くの経験を重ねたうえで、もっと良くなるのではないか?という自分自身への問いかけの連続の末にヒントを掴むものだ、と会話した覚えがあります。

 

ただ本当はですね。周りと違うことをするのは怖いものです。

周りから批判を受けることもあるでしょうし、なにしろ「これってこうするもの」という先人が積み重ねてきたものがないので成功するかどうかの保証もありません。

でも吉田さんはこう仰っていました。「もっと、こう出来るはずという確信があった。」と。

その確信があるからこそ、なんど失敗をくりかえそうと挑戦し続けることで独自の「吉田ブルー」や「七色変化」の花火に繋がっているのだと強く感じました。

そんな「誰もやらないこと」の集大成が今年も前橋の夜空を彩ります。

ぜひ皆さんにも「あぁ、これが挑戦することでたどり着いた色彩かぁ」と期待に胸を躍らせながらご覧になっていただきたいのです。私も今年の花火からどのような火の鳥写真が撮れるのか、ワクワクしながらその日を待ち望んでおります。

 

最後に、吉田さんにとっての本番にあたる花火大会と同様に、私にとっての本番である作品展示のご紹介をさせてください。

「枝香庵 サマーフェスタ 2024
会  期

202482日(金)~88日(木) 会期中無休

ドリンクパーティー:3日(土)17001900
時  間

11301900(日曜日、最終日は1700まで)

会  場

ギャラリー枝香庵 枝香庵Flat

104-0061 東京都中央区銀座3312 銀座ビルディング8F

 

追記:ギャラリー枝香庵は、知る人ぞ知るというコレクター御用達の憧れのギャラリーです。私の挑戦を応援してくださっている方のご紹介で今回はじめてグループ展への出展が叶いました。

写真家 長瀬 正太(ながせ しょうた)

1975年、大阪府生まれ。現在、前橋市を拠点に活動している。心温まる草花のマクロ写真や絵画のようにも見える風情ある風景写真を撮影。国際的な写真フェスティバルへの招待や国内での企画展示も多く、繊細な和紙印刷技術に定評がある。打上花火を独自の撮影法でとらえた「火の鳥写真」など新しい表現にも挑戦している。
■URL:https://shotanagase.myportfolio.com/
■火の鳥写真:https://shotart.myportfolio.com/
■Twitter:https://twitter.com/syouta0002