interview
聞きたい
【聞きたい内藤大治朗さん】
料理とシェフを引き立てる
2023.11.14
レストランの花形はシェフ。でも、どんな天才でも1人では輝けない。シェフを盛りたて、魅力を引き立ててくれる名脇役が欠かせない。まえばしガレリアに誕生したセパージュのソムリエ兼マネージャーの内藤大治朗さんは黒子に徹する。
レストランとともに成長
――セパージュに来る経緯を教えてください。
石橋和樹シェフとは青山の三ツ星レストランに勤務していた時に一緒でした。30代初めで3年ほど働きました。
別々の店で働きましたが、久しぶりに飲みにいった際、「前橋に一緒に行こう」と誘われたのです。「こんなプロジェクトがあるんだ」って、いろいろ聞かされ。東京でやりたいことが見つからず、田舎に帰るかなと悩んでいた時期でした。アートとグルメで盛り上がっている前橋で勝負しようと決意しました。
――前橋の第一印象は?
県庁所在地だから、ある程度、都会かな、高崎と似た感じかなと予想していましたが、あれ、ちょっと様子がおかしいぞ…と(笑)。
それでも、ガレリアや白井屋ホテルは素晴らしいし、可能性を感じています。
――内藤さんの役目をどう考えますか?
セパージュではソムリエとマネージャーの2つの顔を持っています。
レストランのソムリエとして心掛けていることは料理を引き立てるワインを提供することです。
フランスのワインを中心にご用意しますが、その他の産地でも明確な個性を持つワインは積極的に取り入れています。率直に飲んで美味しいと思えるものをお出しします。自然派ワインも好きですね。
ノンアルコールのペアリングはお茶が基本です。香りにバリエーションのある中国茶を中心に提供します。
――マネージャーとしてはどのように心掛けていますか。
シェフが自由にやれる環境を整えるのが役目です。石橋シェフはストイックで、とことん納得するまで突き詰めるタイプ。すごいなと感心します。没頭している姿はアーティストのようです。
それだけに、のびのびと創作し、アートのような料理をお客さまに楽しんでほしいですね。
――オープンから半年近く経ちました。感触はどうでしょう。
少しずつ常連さんも増え、ようやく前橋に溶け込んできたかなと感じています。でも、もっと情報発信していかないと。地方のレストランとしては料金的に高いとご指摘されますが、場所は関係ないと考えています。それに見合う料理であり、ワインであり、サービスを提供することが大切だと確信しています。
――目標を聞かせてください
「レストランは生き物」だと考えています。いつかセパージュが前橋に根づいて、「いいフランス料理店になったな」と喜んでいただけるように、われわれも一緒に成長していきたいです。
ないとう・だいじろう 1986年、長野県生まれ。名古屋のフランス料理店で修業しソムリエの資格を取得する。都内の名店でアシスタントマネージャーやソムリエを務め、セパージュへ移る。
店舗情報
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- 027-212-2990
住所 | 前橋市千代田町5-9-1 |
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営業時間 | 18時~20時30分、21時~24時(バー) |
定休日 | 不定休 |