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GIA大賞に加藤さん(東京大)
前橋で来年3月、全国版GIA
2023.10.28
起業家発掘プロジェクト「群馬イノベーションアワード(GIA)2023」のファイナルステージが10月28日、日本トーターグリーンドーム前橋で開かれ、最高賞の大賞に内陸での海産物の養殖を提案した加藤徳明さん(東京大4年)が輝いた。来年3月にGIAの全国大会版となる「UPDATE EARTH」がグリーンドーム前橋で開かれることが発表された。
養殖で群馬を海産物のメッカに
ビジネスプラン部門の大学生・専門学校生の部に出場した加藤さんは「群馬に海を、あなたにエビも。」をテーマに、養殖と野菜の水耕栽培を組み合わせた「海水版アクアポニックス」という養殖方法によるビジネスプランを発表した。
大賞獲得が決まると感激のあまり、上を向いて喜びを表し、「トロフィーが重い。この重みをかみしめ、群馬を背負っていく思いで頑張りたい。きょうは最高でした」と熱く語った。
審査委員長を務めた國領二郎慶応大教授は「今年も白熱した議論があった。加藤さんのプランは陸地に囲まれた群馬が海産物のブランドになるという、夢があって楽しいプランだった」と講評した。
11回目を迎えたGIAはビジネスプラン(3部)とベンチャー部門に485件の応募があり、一次(書類)、二次(プレゼンテーション)の審査を通過した15組がファイナルに臨んだ。
ファイナリストは与えられた3分間、ステージで堂々とプレゼンした。ビジネスプラン部門では大学生以下が夢のある楽しいプランを発表。独自のビジネスモデルを開発し事業展開しているベンチャー部門では、農家と生活者を繋ぐ循環型エコシステム、ヤングケアラーの解消といった地域社会が抱える課題解決に役立つ実践的なプランが紹介された。
今回から中学生にも門戸が開かれ、ビジネスプランの「高校生以下の部」に出場したぐんま国際アカデミー中等部の鈴木聡真さん(3年)と鈴木杏さん(1年)が奨励賞を受賞した。
特別講演ではクリエイティブディレクターで、前橋新聞「me bu ku」を総合監修するGO代表の三浦崇宏さんが「発想と実装で現実を動かす-超クリエイティブ論」と題して講演、千利休が500年前に「詫び寂び」の概念や茶道を確立し、現在の日本人にも引き継がれている例を示し、クリエイティブの重要性を訴えた。
表彰式後にGIA共催者である田中仁財団の田中仁代表理事がGIAを全国に拡大した「日本イノベーションアワード」がデロイトトーマツの主催で開催されることを報告した。
デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社の前田善宏執行役CSOパートナーは日本イノベーションアワードを中心に多彩なイベントを組み合わせたUPDATE EARTHの第1回を2024年3月2日、グリーンドームで開くと発表した。
他の入賞者は次の通り。(敬称略)
◇関東経済産業局長賞 佐藤栄寿(C&Fマーケティング)
◇ビジネスプラン部門賞
高校生以下 ターイーバ・サディア、星野士夢(伊勢崎商業高)
大学生・専門学校生 出井樹利亜(前橋国際大)
一般 坂本博明(Trait~鼓膜温ラボ~)
◇ベンチャー部門賞 岡田康弘(ブラックマウンテンズ)