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【前橋元気プロジェクト・名建築物見て歩き】vol.2
群馬県庁 昭和庁舎
2022.12.02
優れた建築物は街に風格と活気、潤いを与えてくれる。名建築物が多く残る県都、前橋。前橋国際大、前橋工科大の学生でつくる前橋元気プロジェクトのメンバーが取材した。(取材/前橋工科大 土屋圭輔さん)
建築に着目を。昭和庁舎、作りが凄いんです
現存する旧県庁。今では正面の広場は、芝が敷き詰められているだけになっているが、かつての庁舎の前には樹木が植えられていた。そのような意味では、現在は、庁舎の全貌をノイズなく見ることができるといえる。
正面を見ると、まず、一階と二、三階でデザインが異なっていることがわかる。次に窓を見て欲しい。縦長の窓であることが分かる。日本古来の建築において、このような縦長の窓は見られない。この細部のデザインから、建築に関心があるかないか関わらず、この建築が洋風であると私たちが感じられるポイントの一つになっている。
最後にタイル部分である。このタイルがある部位を近くで見ると、タイルのとこだけが飛び出ていることが分かるだろう。これは、ルネサンス建築などで使われていた付柱という壁に埋め込まれた装飾用の柱である。正面外観のタイル部分は全て柱であったのだ(あくまで装飾用であり、構造としての機能は果たしていないが) 。
このルネサンス風の正面をじっくり見るだけでも良いが、庁舎の裏に回ってみて欲しい。正面とは異なり、ただ真っ白な壁が見受けられ、正面との作りこみのギャップに驚くだろう。正面の作りこみと簡素な裏側を見て、コストが足りず、こうなってしまったのかなど、様々な想像ができると思う。設計する過程での思惑や困難など想像ができる建築である。
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群馬県庁 昭和庁舎
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住所 | 前橋市大手町1-1-1 |
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竣工 | 1928年 |
設計 | 佐藤功一氏 |
構造 | RC造 |