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深く響く音色を
6日、今井俊輔バリトンコンサート
2025.05.04

前橋市出身のオペラ歌手、今井俊輔さんのバリトンコンサートが5月6日、昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)小ホールで開かれる。日本の叙情歌からオペラの名曲まで、幅広く披露する。前売り券、当日券あり。
(取材/阿部奈穂子、撮影/七五三木智子)
前橋だけのスペシャルプログラム
「今井俊輔バリトンコンサートツアー2025」が5月6日、生まれ故郷の前橋を皮切りにスタートする。大阪、東京など6月16日までに、全6カ所を回る。
ソロコンサートも精力的に行っているピアニスト、濱野基行さんの演奏で、「荒城の月」、「平城山」、「九十九里浜」、「椰子の実」、「プロヴァンスの海と陸」(オペラ「椿姫」より)、「オ・ソーレ・ミオ」、「帰れソレントへ」、「彼女に告げて」などを歌い上げる。
初日の前橋では「『BS日本・こころの歌』に一緒に出演しているアンサンブルのメンバーを入れて、前橋のみのスペシャルなプログラムにしようと思っています」と今井さん。

▲今井俊輔さん
バリトンの原点は水泳
深く響くバリトンの音色で人々を魅了する今井さん。軍歌から日本の叙情歌、ポップスまでボーダーレスに歌うが、「あくまでも根幹はオペラ、そこからいろいろな枝を伸ばしていきたい」。
原点は3歳から取り組んでいた水泳だった。東京農業大二高時代は関東大会まで進出し、卒業後は水泳のインストラクターとライフセイバーで生計を立てていた。
「音楽なんてまったく縁がなかった」と振り返る。20歳のころ、友人に誘われ、東京芸術劇場で聴いた交響曲が転機となった。「外国人のソリストがものすごい声量で歌っていたのを見ていいなと思った」

22歳で難関、東京芸術大声楽部を受験し合格。水泳から歌へと人生の矛先を変えた。
歌の中でもオペラを選んだのはイタリア修業時代。
「師匠から、オペラ向きの声だと言われた。美声の人はたくさんいるけれど、聴いたときに、これは俊輔の声だと顔が浮かぶのがいいと」。海外で活動することも考えたが、「生まれ故郷の日本で、生の歌声やオペラの素晴らしさを広く伝えたい」と決めた。

オペラは”頭を使う体育会系”だと分析する。
「水泳をやっていてよかったと思うのは、自分が想像した動きと体の動きが一致すること。それが僕の最大のアドバンテージ」
今井俊輔バリトンコンサートツアー2025
日時 5月6日(火・祝)13時30分開場、14時開演
会場 昌賢学園まえばしホール小ホール
チケット 前売5000円、当日5500円
チケットぴあ、ローソンチケット、イープラス、カンフェティのほか、下記で発売
チケット購入・問い合わせ
昌賢学園まえばしホール
- お問合せはこちら
- 027-221-4321
住所 | 前橋市南町3-62-1 |
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ホームページ | https://maebashishibun.maebashi-cc.or.jp/members |
いまい・しゅんすけ
1979年、前橋市生まれ。群馬大附属中―東京農業大二高―東京芸術大声楽部卒。同大学院修了後、イタリアへ渡る。2013年、ライブツィヒ歌劇場と東京二期会の提携公演「マクベス」マクベス役でデビュー。2003年から「BS日本・こころの歌」FORESTAメンバーとして活躍。東京二期会会員。