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究極のヘルスケアジムへ
火事から再出発図るDROIT

2024.12.19

究極のヘルスケアジムへ
火事から再出発図るDROIT

 前橋・弁天通りの創業以来の店舗を9月、火事で焼失した「PRIVATE GYM DROIT (プライベートジム・ドロイト)」が再出発に向けて動き出した。近くにある店舗と統合、「究極のヘルスケアジム」として2025年3月に生まれ変わる。新店舗の費用を捻出するためクラウドファンディングを始めた。

9月、隣の店舗から延焼

 「お前の店、燃えているぞ」。9月27日午前3時半。携帯電話が何度も鳴り響いた。ドロイトを運営する、じぶんカンパニーの社長、池田道成さんが電話に出た瞬間、友人の商店主から衝撃の言葉が発せられた。
 慌てて駆けつけると、隣の古着店から激しく炎が上がり、ドロイトに延焼していた。しばらくして、屋根が落下。思い入れのあった店舗は無残な姿になり果てた。

▲9月27日未明に起きた火事

仲間、利用者の励まし

 ドロイトは2017年3月、池田さんが弁天通りに創業した。体の痛みを改善し病気やけがを予防するとともに理想の体型とパフォーマンスの実現を追求する「ジムと病院の間の施設」として個別指導を実施。2019年8月には広瀬川沿いのマンション1階に和と茶をモチーフにした完全個室ジム、広瀬川シルクスタジオを出店した。
 前橋本店と位置付けた創業の店舗は差別化を図るため今年7月、筋膜ストレッチ専門店としてリニューアルした。腰痛や肩こりに悩む人から支持され、すぐに盛況に。火事は3カ月も経たない時に起こった。
 「注ぎ込んだこだわりも、8年間の思い出も全部詰まった店。すべてが失われてしまった感覚に包まれた」。専用機器にパソコンも失い、総額1500万円の損失を抱え、池田さんは途方に暮れた。

▲焼け跡の撤去作業は仲間が手伝ってくれた

 だが、焼け跡の撤去作業を仲間が手伝い、利用者からも励ましの言葉が寄せられ、「立ち直るパワーをもらった」。23歳で起業して10年。これまでも苦しい時はあった。「ピンチはチャンス。こうなったら『究極のヘルスケアジム』を作ってやろう」と再起を決意した。

医師監修、弁当サービス

 究極のジムは病気予防と筋膜ストレッチを融合させた「DROIT Labo(ドロイト・ラボ)~運動と栄養の研究所~」。広瀬川シルクスタジオに2つの店の機能を集約させて再出発する。
 具体的には①専門的な筋膜ストレッチ・運動療法②医師監修③最先端の運動・栄養プログラム-の3点を特長として打ち出す。新たにアドバイザーに就任する医師がオンラインで健康相談に応じるほか、管理栄養士が一人ひとりに合わせて作成した献立をもとにしたパーソナル弁当の販売を始める。

▲施術にあたる池田さん

 「筋トレだけでは四十肩やギックリ腰は予防できない。タンパク質の過剰摂取や炭水化物の不足は肝機能障害や糖尿病リスクを高めてしまう。根拠に欠ける運動・栄養介入によって、けがや病気の温床になっているいまのジム業界を変えていきたい」
 そんな夢をかなえるため、厨房を新設する改装費や最新機器の導入に掛かる費用の一部300万円をクラウドファンディングで集めている。
クラウドファンディングはこちらから。

▲茶道でもてなす池田さん