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広瀬川にアートな椅子や遊具
ストリートファニチャー展始まる

2024.09.28

広瀬川にアートな椅子や遊具
ストリートファニチャー展始まる

 前橋市中心街を流れる広瀬川にクリエイターたちが実作したストリートファニチャー(街路設備)を持ち寄る「ストリートファニチャーエキシビジョン」が9月28日始まった。短期間に集中的に文化イベントを展開する「広瀬川文化交流(9月21日~10月6日)」の第2弾。アートな椅子、遊び心たっぷりの遊具、エコなドアなど創造力あふれる作品が遊歩道に並んでいる。

遊び心たっぷり、体験型も

 作品を公開するクリエイターを募った市民参加型の回遊式展覧会。広瀬川右岸の遊歩道1㌔にわたって37の作品が設置されている。

 言葉を用いたメッセージ色の高い作品やゲームのような体験ができる作品が多い。

▲椅子に座って楽しい言葉を書き出す中林さん

 中林可寶さんの「シンクロニシティを体験できる椅子」は喜びのメッセージを交換し合える。椅子の下の箱の中にある紙に楽しかったこと、うれしかった言葉を書いて箱に入れたら、他の人が書いた紙を1枚取り出してメッセージを読む。「誰かが書いた言葉はあなたが必要としていた言葉かもしれません。届いた紙は持ち帰っても、箱に入れてもかまいません」と中林さん。

▲「禊ガチャ」を公開しているODDSCHOOLガチャ研

 「禊(みそぎ)ガチャ」はガチャを引くと、償いたい経験や知られたくない秘密を誰かが書いた紙が入ったカプセルが出てくる。これを読み、坪の中に紙を入れれば書いた人の禊は払われ、今度は読んだ人が自分の経験や秘密を書く。「永遠のループで禊払いが進む」と製作者の1人、ミヤシタさんは利用を呼び掛けている。

▲短歌作りを呼び掛ける中野さん

▲こんな感じで短歌を完成させる

 書店経営を目指す中野杏菜さんと山中りんたそさんの作品は「STREET TANKA」。5文字と7文字の新聞記事の切り抜きを多数用意し、自由に選んで短歌を完成してもらう趣向。中野さんは「ノートに貼って、近い将来、街中にオープンする店舗でZINE(小さな雑誌)として公開します」としている。

▲逆さまにしたテーブルで遊べる

▲箱が社会の冷たい風から守ってくれる

 ITベンチャーのVitalize前橋支社の「てーぶる?」はシステム開発手法で作成した「さかさまにして使うテーブル」。立体型の4目並べを楽しめる。

 LGBTQや不登校、ひきこもりの人たちの居場所「まちぼけ」をオリオン通りで運営するハレルワは電話ボックスサイズの「タイニーまちぼけ」を設置した。

 このほか、1台で「ちょっとしたベッドルーム」の役割を果たすベッド型チェア、カラスの力強さを表現した椅子、廃材を組み合わせてビンテージ風に加工した自立式ドアなど、見て楽しく、思わず触って見たくなる作品が遊歩道のあちこちに置かれている。

▲世界で一番小さいベッドルーム

▲Mebukiさんの「カラスチェア」

▲記念写真が撮れるドア

ダンス」は10月6日に延期

 9月28日に予定していた「空と川のダンスフロア」は会場となる展望橋で蜂の発生が確認されたため、10月6日に延期された。