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障がい者アート 世界を繋ぐ
8月は前橋全体がギャラリー

2024.08.01

障がい者アート 世界を繋ぐ
8月は前橋全体がギャラリー

 障がいを持つアーティストの作品を集めた1カ月間のアートプログラム「『ひらく』~アートで世界をひらき、つなぐ。~」が8月1日、前橋市内で始まった。前橋市総合福祉会館をはじめ公共施設やカフェ、ショップなど中心街から赤城南麓まで前橋市内全体をギャラリーに見立てた企画。200点を超える障がい者の絵画やTシャツ、エコバックなどを展示、販売するほか、ワークショップや映画上映で盛り上げる。8月27日まで。

カフェなど25カ所が会場

 カフェやショップなど普段、何気なく立ち寄る場所で障がい者が創るアートに出会ってもらおうと、福祉作業所を運営するNPO法人麦わら屋を中心に5団体で実行委員会をつくり、昨年に続いて企画した。

 作品は麦わら屋や若葉高等学園をはじめ市内福祉施設に所属する障がい者の新作が中心。会場は合わせて25カ所あり、前橋市中央児童遊園るなぱあく、絵本専門店、居酒屋もギャラリーとなる。

▲「はるぱん」での展示

 パンとカフェの「はるぱん」では広瀬川沿いの展示スペースで画用紙に色鉛筆で描いた11点を飾っている。食べ物や電車を精密に描いた作品が並ぶ中、高橋真菜さんは焼きまんじゅうと猫を合体させた「焼きにゃんじゅう」を出品、話題を集めている。

 JINS PARKでは館内中央にある大階段の最上部に長谷川諒さんや篠田幸利さんの抽象画の大作がかがられ、来店者はコーヒーを片手に気軽にアート鑑賞を楽しんでいる。

▲JINS PARKでの展示

 MOO-CAFEでは絵画のほか、アート手ぬぐいやアートハンカチを販売している。「上州うまいもの市」と題した赤井俊太さんのてぬぐいはソースカツ丼や刺身コンニャクが染められ、お土産に購入していく人もいた。

 麦わら屋の小野介屋理事長は「芸術作品と評価されている作品も多数ある。アートは社会の多様性を認める役割を持っている」と来場を呼び掛けている。

▲ムーカフェでの展示

▲かわいいキーホルダーも

ワークショップを3会場で

 期間中、3カ所でオリジナル缶バッチ作りや張り子のころとんに色を塗ったりするワークショップを開く。最終日の8月27日はけやきウォーク前橋で、麦わら屋のアーティストに焦点を当てたドキュメンタリー映画「うたうかなた」の上映会や音楽療法士による演奏会が開かれる。イベントの会場と日程は次の通り。

・MOO-CAFE(8月5、12、26日)

・JINS PARK(8月19日)

・けやきウオーク前橋(8月27日)

▲スターバックスコーヒー敷島公園店での展示