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太陽光発電×EV×コントロール
GNがエナジーシェア導入
2024.03.06
GNホールディングス(前橋市城東町、天野慎太郎社長)は群馬日産自動車の品質保証センター(前橋市総社町)に電気自動車(EV)の充電と放電を制御し、電力使用を最適化する「ニッサンエナジーシェア」を導入した。合わせて太陽光パネルを設置、EV「リーフ」を蓄電池として活用することで、①太陽光発電の効率的な使用②ピークカットによる電気料金の削減③非常用のバックアップ電源-の実現を目指す。
地球に優しく電気料金削減
太陽光パネルでの発電量が多くなる昼間に発生する余剰電力をリーフに充電しておき、品質保証センターで電力需要が急増する朝夕の時間帯にリーフから放電しセンターで使用するシステム。
センターでは5台のリーフを充放電器と結び、制御システムがセンター内での電力使用状況や車両の使用予定を考慮しながら最適なタイミングで充電、放電を指示、電気使用のピークカットを図る。
自社の太陽光発電の利用率を高めることで電力会社からの購入電力を減らすとともに、ピークカットによりピーク時の使用量で決まる電気の基本料金を抑えられ、大幅な電気料金の削減が可能となる。
災害時にはリーフを移動充電所のように稼働、避難先での充電に役立てる。
センターでは年間電力使用量(32万㌔㍗時)のうち、これまで太陽光発電の使用量は半分だったが、エナジーシェアの導入で65%程度に押し上げられると見込んでいる。
GNホールディングスは温室効果ガス排出量を2021年時の5123㌧から2030年に60%減の1500㌧、2030年にはカーボンニュートラル達成を目標に設定している。太陽光に加え、水力発電由来の電力を使い、グループの全店舗、事務所で自然エネルギー100%を目指している。
国内第1号のシステム
天野社長は記者会見で電気代高騰に触れ、「エナジーシェア、太陽光、EVの組み合わせがエネルギー問題を解決させる一つの『解』となる。各企業、群馬県経済に貢献できる」と強調、システムの普及を図っていく考えを示した。
ニッサンエナジーシェアは日産自動車が開発したエネルギーマネジメント。GNホールディングスは広島大とともに国内第1号の導入となった。