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20代の作家のグループ展始まる
まえばしガレリアで12月28日まで
2023.11.19
都内で活躍する20代の作家6人によるグループ展「マイマップでラインとシェイプを描画する」が11月19日(日)、まえばしガレリアの「タカ・イシイギャラリー 前橋」で始まった。12月28日(木)まで。初日には6人が揃い、アーティストトークを行った。
「マイマップでラインとシェイプを描画する」
真っ白な空間に36点の油彩画、写真、シルクスクリーン、彫刻などが並ぶ。製作したのは遠藤文香さん、GORILLA PARKさん、松田ハルさん、長島伊織さん、那須佐和子さん、山田康平さんの6人。
作品にはタイトルも作者名も記されていない。「全体を一つの作品として見てほしいから」とグループ展を企画した山田康平さん。
「マイマップでラインとシェイプを描画する」というグループ名のタイトルについては、「Google マップに備わっている機能の一つであるマイマップの操作の中にある、『ラインとシェイプを描画する』という項目についてのGoogle help上の記述から引用した」と説明。
「ラインは境目を生むものではなく、繋げたい。シェイプはその形から、過去や未来を想像してほしい。それらの希望を、マイマップを持つことで新たな問いを創り上げたいと願う」と話す。
「いままでで一番大きい作品を出展した。ちょうどいいタイミングで大木が手に入った」と話すのは彫刻家、GORILLA PARKさん。
カービングの技法により掘り起こした絵画的な浮き彫りの上に、スプレー塗料や岩絵具でラインを描くことで、立体を立ち上げながらも、平面の正面性に還元する試みを行っている。
長島伊織さんは、自ら撮影した写真や映画、小説、インターネット上などから収集したイメージの背景にある物語を構想し、その物語を軸にした具象画を制作する。今回は得意のポートレートだけでなく、風景や静物の作品も出展した。
「絵画と並んだときに違和感がないように製作した」と話す遠藤文香さんは写真家。動物や植物に宿る神聖性を表現する写真を、デジタル加工で幻視的な作品に仕上げる。太田市のジャパン・スネークセンターで撮影した白蛇の作品が印象的だ。
版画(現実)とVR(仮想)を組み合わせた作品に取り組む松田ハルさん、刷毛で丁寧にストロークを繰り返すことで画面を洗い流すように層を重ねていく那須佐和子さんの連作も独創的だ。
会場のまえばしガレリアについて、「良くも悪くも不思議な空間。窓が大きく街を歩く人から作品が見えるのも面白いし、夜になると印象が変わる。日本全国でここだけです」と山田さん。初めての前橋の展示に意欲を燃やす。
グループ展 「マイマップでラインとシェイプを描画する」
会期: 2023年11月19日(日)~ 12月28日(木)
会場: タカ・イシイギャラリー 前橋(前橋市千代田町5-9-1 まえばしガレリア 1F)
参加作家: 遠藤文香、GORILLA PARK、松田ハル、長島伊織、那須佐和子、山田康平