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県産蛍光シルクで光の世界
まえばしガレリアで竹村京さんが個展

2023.07.15

県産蛍光シルクで光の世界
まえばしガレリアで竹村京さんが個展

高崎市在住の現代美術家、竹村京さんの新作10点を集めた「ながれるひかりはやいいろ」が7月15日、まえばしガレリアギャラリー1のタカ・イシイギャラリーで始まった。群馬県産の光る蛍光シルクで刺繍を施したインスタレーションは背景に蓄光塗料を塗り、昼と夜で趣きの異なった表情を見せる。9月3日まで。

夜は彫刻的に作品が変わる

メーンとなる大作は枯れてしまった仏花を窓辺に置いて記念として残した情景を再現した。花は縦、横、斜めに3カ所配置、蛍光シルクの刺繍で時間の流れを表わしている。

蛍光シルクは紫外線を浴びると光り、逆に背景の蓄光塗料は昼間の光を蓄え、暗くなると輝きを放つ。

▲3点の仏花を表現した大作。鑑賞者の注目を集めている

「夜になると、作品が彫刻的に見えます。ぜひ、昼間はギャラリーで観賞し、暗くなったら外から光で浮かび上がるような作品をご覧になり、違いを楽しんでください」と呼び掛けている。

作品はこのほか、自ら飼育している蚕の手触りを抽象的に表現したものや、初めて手掛けた裸婦もあり、3原色を使って明るさと優しさを伝えている。

▲2人の裸婦を座らせた。自然の美しさが感じられる

▲裸婦の腰の辺りを蛍光シルクの刺繍で飾った

▲壊れた器をシルクで修復した作品も飾られている

まえばしガレリア1階にあるギャラリーは全面ガラス張りで、開業時間以外の夜間も外から作品を観賞できる。

▲全面ガラス張りで作品は外からも見ることができる

ベルリン留学後、2015年から高崎市を拠点に創作活動を展開する竹村さんは群馬県産の蛍光シルクを愛用、写真やドローイング、透ける布の上に刺繍を施したインスタレーションや壊れた器などの日用品をシルクで縫い直す立体作品を発表している。

▲ギャラリーのオーナー、タカ・イシイさん

店舗情報

タカ・イシイギャラリー 前橋

住所 前橋市千代田町5-9-1 まえばしガレリア1階ギャラリー1
営業時間 11時~19時
定休日 月曜、火曜
まえばしガレリアギャラリー2では同期間中、蜷川実花さんの個展「残照/Eternity in a Moment」を開いている。