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「語り劇版 星の王子さま」
4月15日、前橋文学館で
2023.04.09
群馬県吉岡町出身の小河知夏さんによる「語り劇版 星の王子さま」が、4月15日(土)、前橋文学館ホールで開かれる。文学が身近に感じられ、聞き手の想像力を呼び起こす「語り劇」。「ぐんま特使」でもある小河さんに、語り劇の魅力と、語りの原点となったふるさと群馬についてうかがった。(取材/中村ひろみリポーター)
登場人物が想像の中でいきいきと動き回る「語り劇」
小河さんは、18歳で群馬から上京して声優として活躍。その後、絵本の読み聞かせや児童文学の朗読を経て、トミタプロデュースの富田剛史さんとともに、文学作品を演じて語る、新たな試み「語り劇」の創作に取り組んでいる。
「語り劇は、言ってみれば、落語や浪曲に近い表現です。富田さんが原作を脚色し、演出を加え、語り師である私が、ひとりでキャラクターを演じ分けます。演劇や映画と違って、聞き手の頭の中で、自分の思い描いたとおりに登場人物が動いてくれて、ちょっと敷居が高い文学作品も気軽に楽しむことができます」とその魅力を語る。
漱石の曾孫も感動した文学ライブ
レパートリーは、森鴎外「舞姫」、宮沢賢治「注文の多い料理店」、星新一「ボッコちゃん」等多数。定期的に北鎌倉の浄智寺で公演し、群馬県内でもこれまで、土屋文明記念文学館や渋川市社会福祉協議会、乗明院(前橋市)、東福寺(吉岡町)、禅養寺(前橋市)で上演している。
小河さんの「語り劇」は文学ライブとも呼ばれ、文学作品ゆかりの地で上演することも多い。作品をより理解するため、時代背景が巧みに演出されている。夏目漱石の「吾輩は猫である」公演の際は、観劇した漱石の曾孫と玄孫から「おじいちゃんがみんなに支えられて書いたことを伝えてくれてありがとう」と涙ながらに感謝されたという。
自然豊かなふるさとで語る「星の王子さま」
「星の王子さま」は70年以上にわたり、200カ国以上の言葉に翻訳されてきた不朽の名作。小河さんは「実は、昔子どもだった大人に向けたお話です。語り劇で、物語の世界に入り込むことで、『目に見えないことの大切さ』がより実感できると思います」と言う。
語り師自身に高い想像力が求められるが、小河さんにとってその原点は、ふるさと群馬にあった。「たんぼのあぜ道で、おままごとをしていると、春の花が目についたり、風を感じたり、空ひとつとっても朝・昼・夕でどんどん色が変化します。母にはよく絵本を読んでもらいました。そのひとつひとつの経験が、私の想像力を広げてくれました」
ぐんま特使として群馬の魅力を伝える小河さんだが、自らの想像力を育んでくれたふるさとで、どのように「目に見えないことの大切さ」を伝えられるか。県内外、市内外のみなさんに足を運んでほしいと意気込んでいる。
文学ライブ 語り劇版「星の王子さま」
原作:サン=テグジュペリ
脚本・演出:富田剛史
出演:小河知夏
日時:2023年4月15日(土)14:00~16:30(13:40開場)
会場:前橋文学館3階ホール
住所:前橋市千代田町3-12-10
入場料:前売3000円/当日3500円 (全席自由)
問い合わせ
小河知夏劇場
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メールアドレス | info@ogawa-chinatsu.com |
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