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学びたい

『昭和高校球児物語』を寄贈
完全試合のキセキ 若い世代に

2024.05.10

『昭和高校球児物語』を寄贈
完全試合のキセキ 若い世代に

第50回選抜高校野球大会(1978年)で甲子園史上初の完全試合を達成した群馬県立前橋高校野球部を描いた小説『昭和高校球児物語-前高 完全試合のキセキ-』を若い世代に読んでもらおうと、著者である川北茂樹さんの同窓生で作る前高54会は関係先に本を寄贈している。5月10日には前橋市役所を訪れ、小川晶市長に40冊を手渡した。

小、中学生や高校球児に

前橋市役所での贈呈式で、前高54会を代表して元群馬大附属中学校副校長の川野文行さんは「すべて作りごとではないリアルな話。完全試合の話だけでなく、友達や先輩、後輩との関係、勉強との両立、異性への思いなど、いまの若い子でも共感できる内容が盛り込まれている。ぜひ、多くの人に読んでほしい」と願いを託した。

小川市長は「野球少年だけでなく、自分の目標に向かって努力する姿や仲間とどうやって関係を作っていくか。みんなで努力していくか。この本から見つけてほしい」と期待した。

完全試合達成時に中学生だった吉川真由美教育長は、「(本を読んで)昭和の時代の風、空気感が蘇った。大きなことを成し遂げるまでの道筋やチームワークの大切さに感銘を受けた」と読後感を述べた。

前橋市は市立の小、中学校、高校、特別支援学校と図書館に配布する。

▲完全試合の思い出を語る前高54会の池田正晃と川野さん(左から)

前高54会は前橋市のほか、市内にある群馬大附属小、中学校、共愛学園中学校、高校、前橋育英高に1冊ずつ寄贈。群馬県高校野球連盟を通して、68高校の野球部に配布する。

奇跡の裏側にあった軌跡紐解く

『昭和高校球児物語』は完全試合を達成したナインが野球部に入ってから卒業するまでの出来事を川北さんが記録と記憶をもとに克明に振り返っている。普通の野球部員が起こしたミラクル(奇跡)の裏側にあったトレース(軌跡)を紐解きながら、平成や令和の高校球児には想像も付かない非科学的で根性論に基づく練習のきつさや女子高の文化祭に同期全員で行った淡い思い出など、昭和の高校球児のありのままの姿を描いている。

▲『昭和高校球児物語』の表紙

アクエル前橋内のTSUTAYA BOOKSTOREアクエル前橋、煥乎堂前橋本店、文真堂書店で取り扱っている。ネットでは朝日印刷工業のWeb書店「ぐんまの本棚」で購入できる。

▲好評販売中の『昭和高校球児物語』

『昭和高校球児物語-前高 完全試合のキセキー』

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027-290-1533(朝日印刷工業)
・体裁 A5判、317㌻
・定価 2000円(+消費税)
・発行者 ぐんま瓦版
・印刷 朝日印刷工業