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鈴木貫太郎の功績 子供たちに
前橋顕彰会が市に書籍贈る

2024.04.19

鈴木貫太郎の功績 子供たちに
前橋顕彰会が市に書籍贈る

前橋鈴木貫太郎顕彰会(腰高博会長)は4月19日、鈴木貫太郎の孫、鈴木道子さん(92)=東京都=が書いた『祖父・鈴木貫太郎 孫娘が見た、終戦首相の素顔』を前橋市に88冊寄贈した。市を通して、市立の小学校、中学校、特別支援学校、市立前橋高校と図書館に配布する。

孫娘が見た、鈴木の素顔とは

贈呈式には顕彰会から腰高会長はじめ6人が出席、小川晶市長に書籍を手渡した。

腰高社長は「4月17日に顕彰会が発会し、道子さんの書籍を学校に配布するのが我々の活動の第一歩となった。日本を終戦に導いた鈴木の功績を市民や県民、さらに多くの人に伝えていきたい」と挨拶した。

▲鈴木道子さんの書籍を小川市長に手渡す腰高会長

17日の発会式に出席した小川市長は「道子さんのお話を聞いて感動した。(書籍は)貴重な資料になる。子供たちが歴史を学ぶ機会にします」と感謝。鈴木の生誕地である大阪府堺市の市議に連絡したころ、「(顕彰活動を)熱心にしている人もいる。いろいろな地域と連携して盛り上げたい」と提案した。

同席した吉川真由美教育長は「『正直に腹を立てずに 撓(たゆ)まず励め』の教訓は鈴木が父親から聞かされていた言葉と聞いた。家庭教育も人格形成に影響しており、保護者にも呼んでいただきたい」と一足早く一読した感想を述べた。

 

二・二六から終戦まで

『祖父・鈴木貫太郎』は終戦時、女学生だった鈴木道子さんが太平洋戦争を終結に導いた首相である祖父が家族だけに見せた素顔を記憶をもとに記した。一時は心拍も脈も止まりながら奇跡的に命を取り留めた二・二六事件の日の朝から始まり、昭和天皇から懇願され首相に就いた131日間の出来事を克明に綴り、終戦後の秘話にもふれている。昭和史研究家の第一人者、保阪正康さんが監修・解説にあたっている。

朝日新聞出版。四六判並製、264ページ。定価:2090円(税込み)。アクエル前橋内のTSUTAYA BOOKSTOREアクエル前橋などで取り扱っている。

▲顕彰会発会式で自著について語る鈴木道子さん

朝日新聞出版。四六判並製、264ページ。定価:2090円(税込み)。アクエル前橋内のTSUTAYA BOOKSTOREアクエル前橋などで取り扱っている。

▲出版された『祖父・鈴木貫太郎』