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「山都園」が新店舗で営業始める
お茶の歴史守りファン増やす

2023.08.10

「山都園」が新店舗で営業始める
お茶の歴史守りファン増やす

創業110年のお茶の山都園(前橋市千代田町)は1年がかりで準備してきた新店舗が完成、8月10日に営業を開始した。天然木の香りに包まれた店内では3代目店主、岡部好弘さんが急須で淹れたお茶を振る舞い、「これまで贔屓にしてくれたお客さまを大事にしながら、日本茶の新たなファンを一人でも多く増やしたい」と心を新たにしている。

試飲、イベント楽しめる

新店舗は国道17号線沿いに戦後まもなく建てられた旧店舗を解体、同じ場所に木造2階建てで新築した。

イベントにも使える駐車場を広く取ったため、店舗部分は小さくなったものの、商品をバックヤードに置くことで従来通りのアイテム数を確保している。店内にカウンターを設け、淹れたてのお茶を提供する。

▲杉の木目が美しい店内

▲こだわりの茶器でお茶を振舞う

外観はガルバリウム鋼板を張り、お茶屋さんの伝統美を残しながら現代的に仕上げている。創業時からのロゴを表現した看板は経年変化が楽しめるように、あえて錆びる鉄製とした。設計は米田横堀建築研究所。

駐車場はフリーマーケットなどのイベントに開放する。北側を背に椅子を置いており、買い物の休憩に利用してもらう。

▲鉄製の看板。歳月を経て黒から赤褐色へ移り変わる

▲広い駐車場。軒下には椅子

茶匠や日本茶インストラクターの資格を持つ岡部さんは「店独自の味にする『号組み』を引き継ぎ、いままでと同じ味を守る」とする一方、日本茶離れが進む中、若い人への普及にも力を入れていく考えを示し、「自分のやるべきことなんだろう」と力を込める。

▲茶碗の準備をする岡部さん

山都園は1913(大正2)年、日本橋の名店「山本山」の大番頭をしていた岡部篤三郎さんが独立、当時、「竪町」と呼ばれた現在地で営業していた「都丸園」の跡を引き継ぐ形で創業した。縁のある2つの屋号から「山都園」と命名した。

日本茶にとどまらず、紅茶専門店「リバティー」を1991(平成3)年、城東町に出店、こちらは奥さんの美喜江さんが担当している。

▲初代店舗

▲二代目店舗

店舗情報

山都園

お問合せはこちら
027-231-5206
住所 前橋市千代田町2-3-16