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【食ルポ】星野駅長とめぐる
道の駅まえばし赤城の"すごい味"

2026.04.22

【食ルポ】星野駅長とめぐる 
道の駅まえばし赤城の

 道の駅まえばし赤城が「2026年版全国総合道の駅大賞」で全国1位に選ばれた。その理由の一つがここでしか出会えない開発商品にある。駅長の星野圭佑さんに案内され、農畜産物直売所「Akagi FarmLife」を歩いた。
(取材/阿部奈穂子)

旬の味とまえばしバナナ

  「Akagi FarmLife」に入ると、まずイチゴが目に飛び込んでくる。ここは、その時季にいちばん旬の果物を置くコーナーだ。普通のイチゴはゴールデンウイークごろで終わりに近づくが、ここでは5月いっぱい、おいしい粒が並ぶという。「前橋だけでなく赤城山麓まで視野に入れて集めているので、平地の旬と山の旬が売り場の中でつながるんです」と星野駅長。

▲この時期、山菜や地元の珍しい野菜も多数並ぶ

 イチゴの横には、道の駅の顔ともいえるまえばしバナナがある。駅の敷地内のハウスで栽培期間中、無農薬で育てる高級品種「グロスミッシェル」。1本440円からと、普通のバナナの10倍以上の価格だが、人気を集めている。「皮まで食べられます」と星野駅長。

▲話題のまえばしバナナを手に

 その視線の先には、マンナンライフと共同開発した「蒟蒻畑まえばしバナナ味」。程よい弾力のあとに、熟した実を思わせる濃い甘みが広がる。さらに今年3月発売の「ふわカスタ」にもまえばしバナナが使われていた。虎屋本店とのコラボ商品で、ふわふわの生地の中にカスタードクリームとまえばしバナナジャムが入る。

▲道の駅とマンナンライフで開発。1袋4個入り216円

前橋のメルローで作る高級ジュース

 「これ見てください」と駅長が手に取ったのは、前橋産メルローを使ったぶどうジュース「豊赤スパークリング」と「豊赤ストレート」。各400本、500本の限定品で、価格は3500円、2700円。ジュースとしては高いが、ここでしか買えない土産物として好評だという。

 前橋でメルローを育てていること自体が珍しい。希少なぶどうをワインに似せた製法で仕立てた。「買う人は値段だけで手を伸ばすわけではありません。背景や物語に共感して買ってくださるのです」と星野駅長。

▲ワインボトルと思いきやジュース

人気の麺と絹シフォン

 冷蔵ケースには、みなかみ町で創業90年の林製麺と共同開発した麺が並ぶ。うどん、焼きそば、おっきりこみ、生そば、パスタまでそろう。はじめは茹で麺だったが、日持ちや持ち帰りやすさを考え、生麺、半生麺へと進化させた。一番人気は極太焼きそばだ。

▲常温で持ち帰れる半生麺のシリーズ

 「1年間で8万個売れます」と胸を張るのが「絹シフォン」。メレンゲだけでつくるシフォンケーキで、口に入れるとしゅわっと消える。もとは高崎市のイタリアンレストラン「SORRISO」の名物デザートだった。店がなくなり消えそうになった味を、「残したい」「復活させたい」と動いたのが道の駅だった。

 今後は使用する卵を前橋産にしていきたいという。さらに前橋の味へ引き寄せていく。

▲「甘いものは苦手。でもこれだけは美味しくいただきます」と駅長

前橋の名物を作り直す

 前橋名物といえば豚肉。2023年のオープン当初から人気なのが、粕川町の女屋食品と開発した豚まんだ。中華街のように大ぶりで、割ると肉がたっぷり詰まり、満足感が高い。

 今年3月20日に登場したのが「モツニマン」。とろとろのもつ煮が饅頭生地の中にたっぷり入り、ほかでは見ない一品になった。

▲こんな饅頭見たことない

 漬物系では、新進が開発した「前橋の野菜で作ったご飯にも合う福神漬」は駅長のおすすめだ。福神漬を構成する5種の野菜を前橋産でそろえている。BtoB中心だった作り手が、直接消費者に届ける商品をつくることで付加価値が上がる。その好例だ。

▲福神漬の概念が変わる

 駅長は桐生市出身の46歳。群馬大教育学部に通っていたころからこの辺りは遊び場だったという。「よくある道の駅」ではなく、目的地になる道の駅にしたい。トイレと駐車場と直売所だけでは終わらせない。その発想が棚の一つ一つにまで通っていた。

 全国の道の駅2年連続1位というまえばし赤城の魅力は施設の充実や遊び場、テナントの多彩さだけではない。駅長と売り場を歩いて見えてきたのは、ここでしか成立しない味を次々に形にしていく力だった。

▲開発商品には「AKAGIYA」のロゴ入り

店舗情報

道の駅まえばし赤城 Akagi FarmLife

お問合せはこちら
027-233-0070
住所 前橋市田口町36番地
営業時間 9時~21時
定休日 1月1日