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上州凧協会が誕生
けんか凧、大凧を後世に
2025.10.11
空っ風で育まれてきた上州の凧文化を守り、新たに始めた空中の格闘技「上州けんか凧」を根付かせるため、上州凧協会が10月11日発足した。前橋商工会議所青年部「緑水会」のメンバーが中心となり、一般の市民の参加を呼び掛けて凧好きの輪を広げていく。
三条凧合戦の迫力を間近に
緑水会は1992年から毎年2月、敷島公園河川緑地で「上州空っ風凧揚げ大会」を開いている。20畳の超巨大な凧を揚げる大凧揚げに加え、2024年からは新潟県三条市の三条凧(いか)協会の協力で三条凧合戦に倣った上州けんか凧を始めた。
緑水会凧揚げ部長を務めた石川将平さんらが三条凧合戦の魅力にはまり、2023年9月の凧合戦新人戦を皮切りに凧合戦に参戦したのがきっかけ。三条凧協会や三条商工会議所青年部と交流を深め、新たな凧揚げである上州けんか凧の普及に努めてきた。
▲三条凧合戦に参戦した緑水会のメンバー
上州凧協会はより多くの市民に上州けんか凧に親しんでもらおうと設立。会長に石川さんが就任、副会長には緑水会の藤田順也さん、河島優樹さんに加え、三条凧協会の結城靖博さんも名を連ねた。
▲三条と上州の凧協会に絡む結城さん
協会は上州空っ風凧揚げ大会で上州けんか凧の運営にあたるほか、三条凧合戦や他の地域の凧揚げイベントに参加する。
第1弾として、来年2月の上州けんか凧に向けた練習会を11月15日、12月20日、1月17日、2月1日に前橋市内で開く。
▲けんか凧の魅力を熱く語る石川さん
石川さんは「凧を絡ませ、どっちが先に落とすかの真剣勝負。大人がここまで熱くなれるのはなかなかない」と凧合戦の魅力を説明するとともに、「一般の市民に凧揚げを通じて地域交流を楽しんでもらい、前橋に誇りを持ってもらえたら」と期待している。
三条凧合戦
江戸時代から続き350年以上の歴史を誇る新潟県指定無形民俗文化財。6月の第1土曜、日曜に開かれる。赤組と白組に分かれ、それぞれの陣地から凧を揚げ、糸が絡み合った同士で戦う。相手の糸を切って凧を落とせば勝ち。空中の高い場所から相手の凧をきれいに舞い落とすと高得点となる。
使用する凧は三条発祥の小型の六角巻凧。少ない風で揚げることができ、操作性に優れていることから、激しい空中戦を繰り広げられる。1組10人で戦い、連携も勝敗を分ける。


