赤城南麓に貸し切り宿
サウナ、BBQ場、キッズスペース

　ぐりーんふらわー牧場から車で２分。周囲に住宅が無くなって来た路地に、「ナマケモノ」は現れる。広い敷地の奥には築30年の民家をリノベーションした宿泊施設、右手にはヒノキで作られた円筒型のバレルサウナ。水風呂や屋外シャワー、トイレも完備されている。

　その手前には有名ブランドのキャンプ道具が整ったBBQ場。左手にはトランポリンやハンモックのあるキッズスペースになっている。

　キャンプを始める人は多いが、用意や片づけが面倒でやめてしまう人も多い。そこで登場したのがグランピングだが、「同じ敷地を数組で利用するため、隣りの騒ぎが気になったり、自由度が制限されたりする面も」と小久保さんは指摘する。

　「理想は一棟貸し。キャンプ初心者やキャンプをやめてしまった人も楽しめる一棟貸しの施設をつくりたい」。１年前から赤城南麓を中心に、広い敷地を持ち、周りに住宅のない中古物件を探し始めた。

　20軒以上の物件を見て回り、「ここだ」と決めたのは前橋市滝窪町の築30年以上の空き家。「中はボロボロだったが、他の条件はピッタリだった。食事は自炊のため、車で10分ほどの場所にスーパー、５分ほどでコンビニがある環境も気に入った」という。

　住宅はフルリノベーションし、リビング、和室、キッチン、２つの寝室、バス、トイレを設置。エアコン完備なので、夏の暑さも冬の寒さも問題ない。

　サウナは大工さんお手製のバレルサウナ。ヒノキの木材を削って組み立てた。中にはフィンランド製のストーブを設置し、ロウリュもできる。

　近くには水風呂、シャワー・トイレ棟も作った。「庭でキャンプをする人も想定したので、外のシャワー、トイレは必須だと考えました」

　特にこだわったのはBBQ道具。アウトドア用品店に勤務していたため「長く使えて、初心者でも使用しやすい道具を厳選した」という。

　ダッチオーブンは「村の鍛冶屋」、スモーカーは「サーモス」、たきび台は「ファイヤーピット」、イスは「ハイランダー」の製品を導入した。初心者にとってはキャンプ道具選びの参考になりそうだ。

　忙しい日常から離れ、ゆったりのんびり自然の中で過ごしてほしいと、宿の名前は「ナマケモノ」とした。

　定員は６人。

　気になる利用料金だが、シーズンや利用人数に応じて、１人１泊１万2000円から２万2000円という設定になっている。１棟貸し施設としてはリーズナブルだ。

　１月以降は空き日が多いので、ホームページから申し込みを。冬のアウトドアを楽しんでいかがだろう。