自動からくり人形作家のムットーニこと武藤政彦さんの企画展が前橋文学館で開かれている。タイトルは「ああ これはなんという憂鬱だろう―ムットーニのからくり文学館」。小さな箱の中、アナログの仕掛けで動き出す人形が音楽、語りと織り交ざり、幻想の物語を生み出している。
「ボックス・シアター」という箱の中で数分間から十数分間の物語が上演される。武藤さんは萩原朔太郎の詩を愛し、これまで「猫町」「風船乗りの夢」など数々の詩を独自の解釈で作品化している。今回は「恐ろしく憂鬱なる」からインスピレーションを受けた新作「アンダー・ザ・ウッズ」を初公開している。
作品は18点。それぞれ数分間、自動的に動き出し、武藤さんや文学館の萩原朔美館長の朗読が流れる。仕掛けや部品、設計図も展示している。 (写真は前橋文学館提供)