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福岡から前橋まで1100㌔「本の旅」
叔父さんの本、「BOOK FES」に届けます

2022.10.16

福岡から前橋まで1100㌔「本の旅」
叔父さんの本、「BOOK FES」に届けます

糸井重里さんが運営する「ほぼ日刊イトイ新聞」の乗組員(従業員)、永田泰大さんが本をこよなく愛しこの夏に亡くなった叔父さんが残した本を「前橋BOOK FES」に運ぶ「冒険」をした。10月15日、都内から飛行機で叔父さんの家がある福岡市へ出発。レンタカーに本を積み込み、1100㌔を一人で運転、ゴール地点である前橋プラザ元気21に16日19時30分到着した。

2000冊超、さらに善意の本が届く

永田さんの叔父さん、永田順二郎さんは佐賀県の出身。九州大工学部卒業後、都内や神奈川県内の高校で教師をした。老後は「本屋が多い」という理由で福岡市に移住。今年8月、91歳で大往生した。

叔父さんが本好きだったことを思い出した永田さんは「BOOK FES」に届ければ、叔父さんの愛した本がだれかに繋がると考え、冒険を企画した。

「おじさんの本を自分の力で運びたいのだ。それを、ぼくなりの供養と表現するとかっこつけすぎだとは思う。けれども、ぼくはもうそうすると決めている」と自身のTwitterに綴っている。

▲叔父さんの本を段ボールにまとめて

▲レンタルしたハイエースに積み込み福岡市を出発

叔父さんの蔵書は2000冊を超えていた。段ボールで43箱。さまざまなジャンルの本があり、「叔父さんの脳の中を覗いているようだ」と感心する。永田さんがゲーム雑誌の編集者をしていた際に自身が担当した糸井重里さんの本も見つけ、そっと涙を流した。

冒険の模様はTwitterで発信、途中立ち寄るサービスエリアの場所と予定時刻を紹介すると、趣旨に賛同した10人が続々と本の入った段ボールを持ってきてくれた。

▲永田さんのTwitterを見た男性が善意の寄贈

冒険を終えた永田さんは「特別なイベントでした。Twitterやほぼ日を見て、本を持ってきてくれる人がいたのはうれしかった。みんな面白がっていたようです」と笑顔で話していた。

▲満足そうな永田さん