interview
聞きたい
【まえばし 服と人▶3】迷いに寄り添うコーディネーター
「ミミクロージング」 小和瀬穂波さん
2026.02.22
前橋中央郵便局の近くに、パリの街角を思わせるセレクトショップがある。木の扉を開けると洋服やアクセサリー、バッグ、靴がぎっしりと並ぶ。奥から顔を出したのは店主の小和瀬穂波さん。小柄な体でオーバーサイズのジャケットとパンツをさらりと着こなす。その姿がこの店の空気をそのまま表している。2014年のオープン以来、ファッションに迷いを抱えた人が、答えを見つけに来る場所になっている。
(取材/阿部奈穂子)
ファッションの駆け込み寺です
パーソナルコーディネーターの資格を持つ小和瀬さんが店に立つ。お客様の個性に合わせて洋服を提案する頼りになる存在だ。
「ファッションに関する困りごとがあるときの駆け込み寺みたいなお店なんです」
▲外観からは想像できないほどの洋服のボリューム
例えば「7日間の海外旅行に何を持っていけばいい?」という相談には、現地の気温を調べながらコーディネートを提案し、疲れにくい靴まで考える。大学生から社会人になる節目や、久しぶりの同窓会、少し背伸びした場所への装いなど、人生の場面に合わせた相談も多い。
LINEで写真を送付し、「これでいいかしら」とコーディネートの確認をしてくる常連もいるそうだ。
▲ビジューのついた靴も多い
今の時期は卒業式や入学式などのイベント用の服を求める人が多いが、「そのときだけでなく普段づかいもできるように」と、着回しの工夫も伝えている。
この春は日常でも取り入れやすいジャケットを多く仕入れた。「カーディガンよりも、簡単に様になるんです」と話す。
▲スーツも着心地を重視
毎日、着替えるマネキン
一癖あるデザインの服をそろえているため、「着ていると『それ、どこで買ったの?』と声を掛けられることも多いそうです」という。来店客の多くが紹介をきっかけに訪れるのも納得だ。
小和瀬さんはかつて市内のセレクトショップで13年間勤務。その後、別の仕事に就いたが、「あなたがいなくなって洋服を選べなくなった」という元常連客の言葉に背中を押され、2014年にミミクロージングを開いた。ファストファッションとデパートの間を狙った価格帯と、人と被らないデザインが店の軸だ。
▲アクセサリーも豊富
入口のマネキンは毎日着替え、Instagramに投稿している。それはお客様への手紙のような存在だ。
自分に似合うものがわからない、でも新しい服はほしい――。迷いを言葉にできなくても大丈夫。小和瀬さんは今日も、次の一着を一緒に考えている。
▲この日のマネキンは軽い素材のジャケットとデニムの組み合わせ
店舗情報
ミミクロージング
- お問合せはこちら
- 027-212-2730
| 住所 | 前橋市住吉町2-8-14 住吉ビル1階北 |
|---|---|
| 営業時間 | 11時~19時 |
| 定休日 | 不定休 |
| ホームページ | https://www.instagram.com/mimiclothing33/ |
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