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聞きたい

最果タヒさんの詩を声で表現
青柳いづみさんが朗読

2025.08.10

最果タヒさんの詩を声で表現
青柳いづみさんが朗読

 『恋と誤解された夕焼け』で第32回萩原朔太郎賞を受賞した最果タヒさんの詩を俳優の青柳いづみさんが朗読する「愛を囁くのは世界の方で、私たちはそれを二人で聞いている。」が8月24日、前橋文学館で開かれる。9月21日まで開催中の最果タヒ展の関連イベント。現代詩の新たな可能性を示し続ける詩人の世界観を声で表現する。

前橋文学館で8月24日

 『恋と誤解された夕焼け』から最果さんがリクエストした4篇、「つらら」、「川じゃない」、「2099」、「愛になる」と青柳さんがセレクトした「流れ星の詩」、「戦争」、「翼をください」など、あとがきを含めた計17篇を朗読する。

 青柳さんは藤田貴大さんが全作品の脚本と演出を務める演劇団体「マームとジプシー」の舞台で活躍するとともに、最果さんの「詩のレコード」「詩のプラネタリウム」で朗読を担当している。

 最果タヒ展のテーマにした「愛を囁くのは世界の方で、私たちはそれを二人で聞いている。ここで、二人で真珠になろう。」のように感覚的で難解でもある詩を青柳さんがどう表現するか、注目される。

▲青柳いづみさん=撮影:篠山紀信、写真提供:前橋文学館

 青柳さんの朗読の後は、青柳さんと萩原朔美特別館長によるアフタートークを予定している。最果さんと同様、スマホを使った詩作を始めた萩原さんの型破りのトークも楽しみだ。

詩のモビール、詩の時計

 最果さんは素顔も経歴も出身地も明かさず、映画や広告、音楽、アートなどさまざまな分野で詩の可能性を開花させている。

 最果タヒ展では『恋と誤解された夕焼け』や書き下ろしの新作を含む詩のインスタレーションで空間を埋め尽くしている。

 

▲趣向を凝らした最果タヒ展

 最果さんが実際に使用していたiPhoneの画面に詩が生まれる瞬間が映し出される展示「詩っぴつ中」や無数の言葉が書かれた「詩のモビール」、1秒ごとに言葉が変わる「詩の時計」は見ごたえがある。

 ※アイキャッチの写真は撮影:igaki photo studio、写真提供:城崎国際アートセンター(豊岡市)

朗読会「愛を囁くのは世界の方で、私たちはそれを二人で聞いている。」

お問合せはこちら
027-235-8011(前橋文学館)
・日時 8月24日(日)14時~
・出演 青柳いづみ
・会場 前橋文学館3階ホール
・定員 80人
・入場 最果タヒ展の当日有効の観覧券が必要