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食べたい

【特別編・飛んでイスタンブール】
夢のサバサンドを求めて

2025.12.20

「はとぽ」と「シープ」で出会ってしまった

 前橋でサバのサンドイッチに出会いました。一つは「はとぽ」(住吉町)。食パンにサバの塩焼き、シソ、ガリ、ミツバ。首をかしげる組み合わせですが、これが驚くほどおいしい。サバの脂を香味野菜がさらっと受け止め、気づけば無言で完食していました。

▲はとぽのさばのサンドイッチ

 さらにある日、中央通りのコーヒーハウス「シープ」で見つけたのが「サバとキャロットラペのホットサンド」。焼いたサバにニンジンのマリネという素朴な組み合わせですが、辛子マヨネーズが効いています。「どこかの国の名物らしいんですよね」と店主の中嶋有亮さん。調べてみると、サバサンドはトルコ・イスタンブールの名物だと知りました。

▲シープのサバとキャロットラペのホットサンド

 ということで、行ってきました。イスタンブール。空はブルーグレー、石の建物が連なる街並みは、どこか静かな迫力があります。

▲羽田から11時間でイスタンブールへ

 サバサンドの聖地とされるのが、エミノニュと呼ばれる一帯。ガラタ橋の旧市街側、金角湾沿いに屋台や食堂が密集し、船の形をした屋台まで並びます。

 橋の上では釣り人が竿を垂らし、橋の下に降りると焼き台の煙とパンの匂い。観光客と地元客が入り混じり、「焼きサバ+玉ねぎ+レタス+パン」という、ポスターそのままのサバサンドが次々に手渡されていきます。

▲鮮魚市場もあります

 いよいよ念願の一品と対面しました。パンはフランスパンに似ていますが、ひと回り太く、表面は粉をまとって素朴な顔つき。割った断面は白くやわらかで、そこから炭火で焼かれたサバの照りがのぞきます。半身をそのままはさんだ大胆さに、シャキッとしたレタスと玉ねぎ。レモンが添えられています。

▲これがイスタンブールのサバサンド

 大きな口でがぶり。まずパンのやわらかさがきて、すぐにサバの脂が広がります。味付けは塩のみ。レモンを絞ると一気に輪郭が立ち、いくらでも食べられそうです。

 「ここで採れたサバ?」と聞くと、ガイドさんは一言。「いえ、ノルウェー産ですよ」。思わずガクッ。それでも、この街の空気と炭火があれば、立派に名物になるのだと納得しました。

サバの街と名付けたい

▲サバのマリネ

 夜、ホテルのビュッフェでもサバのマリネを発見。これもまたおいしい。

 トルコでは串焼きの牛肉やシシカバブ、つぼ焼きケバブ、甘いケーキまで堪能しましたが、心に残ったのはやはりサバサンドでした。  

 イスタンブールはサバの街。そんな印象を胸に、日本に戻った夜は、文化干しに大根おろしとポン酢で一杯。前橋から始まったサバの旅、まだ続きそうです。

▲串焼きの牛肉、シシカバブも美味でした

▲ダイナミックなつぼ焼きケバブ

▲中身はビーフシチューみたい