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食べたい

庵(いおり)
隠れた名店があった

2025.12.11

サケの中落ちがすごい

 群馬県庁からほど近い官庁街の一角。古びたビルの1階で隠れた名店を探し当てました。

 焼魚定食を注文します。「サケの中落ちでいい。身もあるけど」と接客を担当する元気いっぱいの林正子さん。即答です。「中落ち、お願いします」

 しばし待つと、とんでもない御膳が来ました。サケの1/4くらいの量の中落ちとハラスがどん。小鉢が3つにサラダと香の物が付きます。

▲中落ちとハラスが3枚ずつあります

▲サケの身の部分。厚さが半端ない

 中落ちは骨の周り。肉もそうですが、旨みが一番詰まった部位です。身離れがよく、きれいに身が取れます。しかし、旨いな。ご飯によく合います。

 お腹の部分の希少部位、ハラスは良質な脂の宝庫。とろける食感はここだけでしょう。これも旨い。

▲小鉢と香の物。どれも手が込んでいます

 小鉢は出汁巻き玉子と牛肉の煮物、サケのたたき。出汁巻き玉子は定番で、他の2品は日替わりとか。どれも上品なお味。いい仕事しています。

 ご飯もお椀も素晴らしく美味しい。米は契約農家から仕入れ、精米したてを炊きます。ご飯茶碗か丼を選べ、お替りもできるそうです。

▲この日のお椀はシメジと油揚げの吸い物

恐るべしミックスフライ

 相方はミックスフライ定食にしました。大きなエビ、ホタテ、カキとヒレカツ。「エビがプリプリ」「カキ、何てジューシーなの」「ホタテ、肉厚。ヒモも入っているじゃない」としきりに感激しています。「ヒレカツ、超柔らか。あー、幸せ」

▲ミックスフライ定食。エビが存在感ありすぎです

 魚介類は豊洲直送で「フライは生でも食べられる新鮮なネタ。サケもそうよ」と林さん。粗めの生パン粉も油も最高級を使っているそうです。

 厨房を担う今西昌宏さんはこの道50年の料理人。ホテルの調理師を経て独立しました。体調を崩してから長らく弁当専門店にしましたが、常連さんの要望で今年11月から食事処を復活させました。ランチのほか、予約で夜も営業します。

▲厨房に立つ今西さん

 カウンター6席とテーブル2つの小さな店ですので、ランチも予約をお薦めします。

店舗情報

庵(いおり)

お問合せはこちら
027-234-7488
住所 前橋市大手町3-3-17
営業時間 12時~13時30分
定休日 土曜、日曜(弁当販売は無休)