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食べたい

まえばし福
秋の東北旨い物巡りの旅に

2024.11.08

迷い鰹、本マグロの中トロ

 予約の取れない日本料理の店です。カウンター6席のみ。「両手を広げた範囲がお客さまと料理で“対話”できる限度」と店主。運よく1席だけ空いていて潜り込ませていただきました。
 アンコウ鍋に火がかかる間に、小さめの手巻き寿司を手渡されました。「ご飯物を少し入れるとお腹に優しいので」。ブリとキュウリの入った「ブリキュウ」。酢飯は赤酢。ゴマ醤油が食欲を誘います。

▲脂の乗ったブリにシソとキュウリが合います。

▲アンコウ鍋には群馬県産のマイタケも

 茨城産のアンコウは肝も皮も身もたっぷり。牛骨で出汁を取り、八丁味噌で味付けします。肝のコクが倍増したよう。これは温まりますね。コラーゲンたっぷりで同席の女性陣は大喜び。ビールが進みます。
 鰹のたたきは無農薬の藁で焼きます。「戻り鰹」でなく、日本海側に迷い込んでしまった「迷い鰹」とか。脂乗りがよく赤身が濃厚。ポン酢醤油と寒ずりを使ったモミジオロシでさっぱりいただきました。

▲これが超希少な「迷い鰹」

▲お造り盛り合わせ。どれも厚く切られています

 続いてはお造り4点盛り。塩釜で揚がった本マグロの中トロ、トロ目鯛の炙り、クエとバフンウニ。塩とワサビでいただいた目鯛がことのほか美味でした。ここで、お薦めの日本酒をいただきました。

▲「上喜元」で上機嫌になります

もってのほか、芋煮

 蒸し物は「秋の茶碗蒸し」。カニ、真鱈の白子に食用菊の「もってのほか」入り。贅沢にイクラが山盛りです。ほんのりユズの香り。秋ですね。
 焼き物は意表を付いてラムでした。でも、たっぷり添えられたセリがコースの一体感を守ってくれます。ハイボールが合いますね。
 最後に山形名物の芋煮を上品にしたお椀が出てきました。東北旨い物巡りの旅、いよいよ終点です。

▲イクラが目立ちますが、なくても十分美味しい

▲セリがあってこそコースが成り立ちます

▲具が小さく、〆にもってこいの芋煮

 実は店主は人気YouTube「深夜のこっそり食堂」を運営しています。福の営業は週3日のみ。コースは週替わりですが、23時からは「あるもので何でも作る深夜食堂」になるそうですよ。

店舗情報

まえばし福

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027-219-8600
住所 前橋市城東町3-6-16
営業時間 18時~20時、20時30分~22時30分、23時~3時
定休日 日曜、月曜、火曜、水曜