敷島壱番館 随園
本格中国料理の先駆け

　店舗での営業をしばらく休み、スズラン前橋店の地下で総菜や弁当を販売していましたが、１年ほど前にめでたく再開となりました。半世紀近くの歴史を誇る前橋市内では本格中国料理の先駆け的な店です。

　円卓でコース料理を楽しみたいところですが、１人では無理ですね。でも、ご安心ください。美味しくてお得なランチがそろってますから。

　大好物の木須肉片（ムースーロー）に飲茶三点盛りを付けました。豚肉とキクラゲの卵炒めです。

　卵がふわっふわです。これだけで美味しいのが分かりますね。豚肉はジューシー。キクラゲがコリコリで野菜はシャキシャキ。火の通し方が絶妙です。見逃せないのはイチョウ型に細工されたニンジン。ランチにもここまで手を掛けるとは…。

　ふかしたての飲茶は小籠包、焼売と餃子。火傷に気を付けながらレンゲに乗せて小籠包を。肉汁が旨い。焼売は小ぶりながら肉がぎっしり。餃子は皮に青菜を練り込んだ翡翠（ヒスイ）餃子でした。

　ランチには温野菜が副菜に添えられています。ブロッコリやレンコン、ナス、シメジ、チンゲン菜が醤油ベースのスープで炊かれています。彩りも豊かです。

　御飯は少なめをお願いしましたが、結構な量。満足、満腹になること間違いなしです。

　店は「敷島壱番館」の名で1976年、ばら園近くで開店しました。いまは亡き創業者、市村民雄さんは中国料理の地位向上や日中友好に貢献したとして駐日大使から表彰された功労者でした。

　1996年、現在地に移転し店名を変えても「敷島壱番館」の名は残っています。奥さまと二代目の和孝さんが暖簾をしっかり守っています。