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食べたい

菓子工房 古月堂前橋みなみ店
懐かしい和風ドーナツ

2024.07.21

130年余受け継ぐ自家製餡

1891(明治24)年創業の下仁田町本宿にある和菓子の老舗が10年前、前橋市に支店を構えました。本店まで行かなければ買えなかった銘菓「本宿どうなつ」を手に入れてきました。

白餡と小豆餡があります。店のお薦めは白餡とのことですが、実際に食べ比べてみましょう。

白餡は北海道産の白インゲン豆をふっくら煮上げてから強火で炊き上げるそうです。群馬県産の小麦で作った生地に包んで揚げ、砂糖をまぶして出来上がり。

外はサクッ、中はふんわり。餡は口どけが滑らかで上品な味わいです。生地の砂糖と合わさってちょうどよい甘さに仕上がっています。

▲本宿どうなつの断面。上品な白餡

小豆餡も店舗に併設された工場で熟練の職人によって作られます。上品な白餡に比べ、風味豊かで野趣あふれる味わい。個人的にはこちらの方が好きかな。

「どうなつ」と平仮名で表記されています。ドーナツの和菓子版で、初めて食べたのに懐かしさを感じました。年間60万個売れている人気が分かります。

▲ショーケースでも特等席に置かれる看板商品

伝統と革新 4代目の挑戦

前橋みなみ店は4代目の井出貴之さんが陣頭指揮を執っています。会社員をしていましたが、首都圏の百貨店で開かれた物産展で手伝いに行ったのがきっかけで跡を継ぐことを決意。「みなさんが本宿どうなつを『美味しい』と言ってくれた。代々続いた店とこの味を残さなければと覚悟しました」

▲欅の木はケヤキの年輪を表現している

▲3種類そろったベジもなか

井出さんは伝統を大事にしながら、新たな挑戦もしています。前橋進出にあたり新名物を目指して和風バームクーヘン「欅の木」を創作。前橋商業高校の生徒とコラボし自家製白餡とブランド野菜を組み合わせた新感覚の最中「ベジもな」も開発しました。

暑い夏にお薦めは「フルーツ葛(くず)バー」。不思議な溶けないアイスキャンディーをお試しあれ。

▲シャリッとした食感が口の中でもちっとなる

▲和菓子にイノベーションを起こす井出さん

店舗情報

菓子工房 古月堂前橋みなみ店

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027-265-1883
住所 前橋市鶴光路町353-2
営業時間 9時~18時
定休日 火曜、第3水曜