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とくや
温もり感じる田舎蕎麦

2023.11.14

石臼挽き、つなぎにとろろ

待ってました。蕎麦店の暖簾が掛けられる日を。こちら本業は農業。夏場は焼きトウモロコシを求める観光客でごった返します。秋から春にかけて、美味しい蕎麦、うどんを楽しめます。

まずは、めでたく喜寿迎えられたお母さん、徳永幸江さんの手打ち蕎麦をもりでいただきましょう。

▲蕎麦打ちは50歳を過ぎてから。「自己流よ」と幸江さん

北海道産の玄ソバを電動の石臼で挽き、細かいふるいにかけて蕎麦粉を取り出します。手打ちの作業は朝5時から。「昔は3時起きだったけど、蕎麦を打つのが早くなったからね」と笑顔を広げます。

蕎麦は黒ずんで、細く、短め。洗練された蕎麦とは別物です。ねっとりした独特の食感はつなぎにトロロと卵を使っているからだとか。

せいろにホウレンソウが添えられ、薬味のほかに、キンピラゴボウの小鉢も付いてきます。さりげない一品、こういうのがいいんです。

▲冷たい蕎麦は二八。種物は切れないようつなぎを多めにします

▲採れたての野菜はサクサク。名残りのトウモロコシがいい感じ

かき揚げも追加します。干しエビとニンジン、タマネギにトウモロコシ入り。シュンギク天もおまけにきました。野菜はすべて自家栽培。ますますいい。

山菜、ゴマダレも自家製

うどんも人気です。こちらは息子の誠一さんが打ちます。金胡麻を栽培し自家製造したごまだれが好評ですが、寒い日は温かい種物がいいですね。鍋焼きがなかったので、山菜にしました。

▲山菜がたっぷり。ホウレンソウとカマボコも入ります

春先に幸江さんが採ってきた天然のワラビ、フキと栽培したウドを塩漬けにして保存します。塩抜きしたら別々に煮て、最後に合わせる手間のかけよう。

「大変だけど、お客さんが喜んでくれるから」と幸江さん。ほのかな苦みを残す山菜が鰹節の香る出汁に素晴らしく合います。

▲飾り気のないうどん。でも、それがいい

うどんは中太でもっちり。優しいうどんです。

素朴な蕎麦とうどん。新潟から移築した古民家の囲炉裏端でいただくと、何だかほっとします。

▲冬には囲炉裏に火がくべられ、ほっこりします

店舗情報

とくや

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027-288-3270
住所 前橋市富士見町小暮2423
営業時間 11時~17時(土曜、日曜、祝前日は16時)
定休日 水曜、第3木曜