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世界平和、コロナ終息祈り
赤城山に灯る友好の「らんたん」
2022.08.06
平和な世界に、そしてコロナが終息しますように―。「赤城山らんたん祭り」が8月6日、大沼湖畔など山頂部で開かれた。日が暮れ始めた18時。大沼へ流れる覚満淵川の両岸に吊らされた600個の「らんたん」がLEDの灯でかすかな光を放つと、集まった観光客や地元の人たちが赤城山の観光振興を含めて祈りを捧げた。
台湾の子供が描いた提灯
らんたんは台南市から、友好都市であるみなかみ町を通じて送られた大型提灯。すべて、現地の子供たちが描いた手作り作品で、似顔絵や寺院、風景、花火大会、消防車などが描かれている。
大沼では19時から、灯ろう流しが行われた。赤城神社の御神火をそれぞれの願いを書いた灯ろうに灯し、湖面にそっと置く。何百もの灯ろうが霧のたちこめた湖面に揺らめき、幻想的な風景が広がった。
祭りは3年ぶりに開く「赤城山夏祭り」を地元の前橋市富士見町と縁の深い台湾の祭りの要素を取り入れて企画した。台湾の衛生・医療行政に貢献した羽鳥重郎、台南市長として文化財保護に尽力した羽鳥又男が富士見町の出身であり、歴史を縁に友好を深めようと、実行委員会を組織して運営した。
売り切れ続出の台湾グルメ
大沼湖畔の飲食店10店舗が「赤城山台湾グルメ」と称して、台湾の人気グルメを提供した。台南の屋台が並ぶ「夜市」を想定していたが、どの店も昼から長い行列ができ、早々に売り切れになる料理が続出。台湾グルメは7日も提供する予定。
昼間はカヤックやツリーイングといったアウトドア体験会、ランタンの絵付けも行われ、家族連れでにぎわった。
らんたん祭りを企画したHUTTE HAYASHI CAFEオーナーの林智浩さんは「予想を大きく上回るお客さんでうれしい。1年目で不安もあったが、湖畔のみんなの自信になった」と強調。青木別館の代表、青木猛さんは「これほどまでお客さんが来てくれるとは。赤城山の底力でしょう」と満足そうだった。