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前橋テルサ「解体するしかない」
小川市長が記者会見で答える
2026.03.13
前橋テルサについて、小川晶市長は3月13日、定例記者会見で質問に答え、2026年度中に解体する方針を明らかにした。3回目の事業提案型公募が不調に終わったのを受け、これまで示していた解体方針を変える考えがないとした。審査過程や結果理由を審査後も一切公開していないことには、「通常は公表しない審査員の氏名を公表した。透明性、公平性は担保されている」と問題ではないとの認識を示した。
2026年度中に着工
小川市長は前橋テルサの活用をめぐるこれまでの経緯を説明、「個人的には残したかったなという思いもあるが、審査員に厳選に審査していただいた結果、優先交渉権者が決まらなかった。民間の活用も難しい以上は解体するしかない」と明言した。
解体後は当面、中心街の再開発事業に伴い閉鎖される予定の中央イベント広場の代替地とする。
前橋市は2026年度中に補正予算で解体に掛かる費用を計上、入札で業者を選定する。
▲テルサの解体を明らかにする小川市長
要望書「なぜなのかな」
審査がすべて非公開で開かれ、市民に情報が公開されなかったことには、「こういった公募は非公開が多い。公募条項にも非公開と記載している」と指摘、手続きに瑕疵がないとした。
審査に加わった猪俣理恵副市長は「厳正に審査していただいたと理解している」と説明した。
▲公募の審査を務めた猪俣副市長
4社から提案がありながら1社の提案のみを審査した最終審査の前に、前橋中心商店街協同組合(中心協)と前橋商工会議所が提出した要望書については、「手続き的に審査で通らなかったプランを審査すべきというような要望を受けることが難しい内容で、そういった要望が出たこと自体がなぜなのかなと思ってしまう」と一蹴した。
さらに、「途中で情報が外に出てしまう。しかも、最終審査に残った案でないものが出てしまい、それを審査してもらいたいという要望が出てきてしまい、業務を進める上で大変だった」と不快感を示した。
「20年前の公募のあり方」
前橋市の今回の公募の進め方に対して、自治体の公募に詳しいコンサルタントは「応募者の提案を守るためにと非公開にするのは20年前の発想。どんな会社がどんな提案をしたのか、市民が分かるように事前に情報公開すべきであり、審査も市民に公開して開くのが当たり前になっている」と“前橋方式”に頭をひねっている。
前橋テルサをめぐる経緯
1992年、前三百貨店があった場所に前橋勤労者総合センターとして建設された複合施設。地上12階、地下1階。外観はレンガ調で、大正ロマンを醸し出す。雇用・能力開発機構と共同保有していた前橋市が2004年に買収。前橋市まちづくり公社が運営、市は施設維持費用として年間2億5000万円負担してきた。ホテル、プール付きのフィットネス、多目的ホール、大小の会議室、レストランがあった。
2009年に包括外部監査で存続の必要性に関して指摘を受け、2017年に廃止を決定した。2013年度から2022年度まで指定管理制度を導入して運営。2度にわたり民間への売却や賃貸を公募してきたが、結果的に不調に終わり、2023年3月から休館している。


