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AIで地域の未来切り開く
ぐんま未来イノベーション会議2025

2025.11.11

AIで地域の未来切り開く
ぐんま未来イノベーション会議2025

 人工知能(AI)やロボット技術を地域の発展にどう生かすかを考える「ぐんま未来イノベーション会議2025」が11月24日、前橋工科大学で開かれる。県内外の研究者や実業家が出席、AIを地域のビジネスや行政に取り入れる実践的な方策を語り合う。

前橋工科大で11月24日

 「Maebashi発! AIを活用した地域活性化」と題して、3部構成で企画している。

 第1部の特別講演はナノ・マイクロ加工研究の第一人者である元東京大学大学院教授の中尾政之さんと米国Hillbot社の共同創業者兼COOでAI・ロボティクス分野に詳しいマルティナ・ハンセンさんが登壇。「企業としてAIを活用していく意義・実態」をテーマに講演する。

▲中尾政之さん

▲マルティナ・ハンセンさん

 メーカーで開発から設計、生産まで従事した経験のある中尾さんは製造業の現場での具体的な活用例をもとにAIの可能性をわかりやすく解説する。

ハンセンさんは米国でのロボティクス事業の経験をもとに、テクノロジーとビジネスを融合させた先進事例を紹介する。

地方企業でのAI活用事例

 第2部は文部科学省科学技術・学術政策局の平野博紀さんがAIに関する国の施策を説明する。

 第3部のパネルディスカッションは「地方企業におけるAI活用事例」がテーマ。2人に加え、元アップル副社長で日本通信社長兼CEOの福田尚久さん、共愛学園前橋国際大学国際社会学部長の村山賢哉さん、CATENAS代表の神保良弘さんがパネリストとなり、AI導入の課題や現場での成功事例、人とAIが共存する新しい働き方などについて意見を交わす。

▲村山賢哉さん

▲神保良弘さん

 生成AIなどの急速な進化が進む中、「AIを特別な技術ではなく、経営の新しい道具としてどう使うか」をテーマに議論。実際に導入を検討している企業だけでなく、変化の時代をチャンスに変えたいビジネスパーソンにとっても学びの多い内容となりそうだ。

 パネルディスカッション終了後はビジネス交流会を開くほか、企業や研究機関の取り組みを展示するブースを設ける。

 主催は群馬大、前橋工科大、共愛学園前橋国際大、群馬県商工会議所連合会、前橋商工会議所。めぶくグラウンド、日本通信が企画協力する。

 参加申し込みはこちらから。

福田尚久さんの「ここに注目」

 AIの進化が目覚ましい一方で、その恩恵は首都圏を中心に広がりつつあります。現在、首都圏と地方都市の間では企業間における“AI活用の格差”が広がっており、まるでコンピューターが普及した1970年代後半から80年代にかけての状況を思わせるほど、大きな変化の波が訪れています。なかでも、特に“AI 活用”に関しては、首都圏と地方都市の間で企業格差がより顕著になっているのが現状です。

 しかしその一方で、企業が自らの強みや地域資源を生かしながらAIを使いこなすことは、単なる格差是正にとどまらず、新たな価値創出や地域発のイノベーションを生み出す可能性があると考えます。

 地方都市こそ現場のリアルな課題に根ざした“より実践的なAI 活用”ができる場所であり、より大きな可能性を秘めたステージであると強く認識し、今回、このテーマを当会議の中心に据えさせていただきました。

 また、今回もさまざまな領域でご活躍される方々にお集まりいただき、特別講演およびパネルディスカッションを通じて、多様な観点から知見を共有いただきながら、最先端技術をいかに活用していくかについて議論を深めてまいります。

 群馬の未来をともに明るくしていく皆様とお会いできることを、心より楽しみにしております。皆様のご来場をお待ちしております。

ぐんま未来イノベーション会議2025

お問合せはこちら
027-234-5111(前橋商工会議所)
・日時 11月24日(月・祝)
13時~18時
・会場 前橋工科大1号館
(前橋市上佐鳥町460 -1)
・参加費 2000円(前橋商工会議所会員は1000円、学生無料)
・定員 200人