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ガビーズ クチナアンドカフェ  
ルーマニアの味、心にしみる

2025.11.08

ソカタで乾杯、温もりのスープから

 グラスを傾けると、ふわりと花の香り。ルーマニアの伝統炭酸飲料「ソカタ」は、エルダーフラワーの花を砂糖と水で発酵させた爽やかなドリンク。食前にいただくと、口の中がすっと整い、遠い国の食卓が始まるようです。

▲レモンが浮かぶソカタ

 ルーマニア出身のガブリエルさんが料理を担当する「ガビーズ クチナアンドカフェ」。料理上手な祖母に教わった家庭の味を、そのまま日本で再現しています。おすすめは「ルーマニアセット」。日替わりで2種類の郷土料理が登場します。
 最初の一皿はニンニクのスープ。パンが浮かび、コンソメ仕立てに刻んだニンニクがたっぷり。一見オニオングラタンスープのようですが、飲むうちに体がぽかぽか。寒い日に恋しくなる滋味深さです。

▲手前はニンニクのスープ。これからお仕事がある友人はニンニクなしに

白菜のラザニアとママリーガ

 メインは「白菜のラザニア」。五層ほどに重ねた白菜と挽肉をコンソメで煮込み、モッツァレラとペコリーノロマーノチーズで焼き上げています。挽肉には少しお米を混ぜてあり、ふっくらした食感。見た目の迫力に反して、味は驚くほどやさしい。

▲手間ひまかかっているのがひと目でわかります

 友人が頼んだ「ナスと鶏肉の煮込み・ママリーガ添え」は、ナス、パプリカ、玉ねぎ、ニンニクをじっくり煮込んだ郷土の味。ママリーガはトウモロコシの粉を水や牛乳、塩、バターで煮込む主食で、もっちりした歯ごたえ。煮込みのソースを吸い、穀物の甘みがふくらみます。

▲ナスと鶏肉の煮込み・ママリーガ添えです

 食後はイタリアコーヒーと「本日のスイーツ」を追加しましょう。3種類が盛り付けられていて、2種のパウンドケーキと、小さなクロワッサンのようなコルヌレッテ。ルーマニアでは誕生日やクリスマスに欠かせないお菓子で、ほろりと崩れる食感です。
 ルーマニア大使館御用達のお菓子になっているそうです。

▲一番手前がコルヌレッテ

 店内は一年中クリスマスの装飾でいっぱい。「クリスマスは家族が集まる大切な日だから」とガブリエルさん。灯りと音楽に包まれ、異国の家庭の温もりが静かに満ちていきます。

▲ガブリエルさん。いつもおしゃれなファッション

店舗情報

ガビーズ クチナアンドカフェ

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090-1986-8622
住所 前橋市富士見町原之郷765-7
営業時間 12時~15時(L.O.14時30分)、18時~22時(L.O.21時30分)
定休日 月曜・火曜(祝祭日の場合は翌日)