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カオス的遍歴を探る
北詰さんが新作モダンアート展
2025.10.20
前橋市在住の画家、北詰眞弓さんの個展「カオス的遍歴」が10月18日、前橋市の画廊「ピナコテーク131」で始まった。カオス(混)の中をさまよいながら、偶然や試行錯誤を通して新しい形や意味を生み出していくカオス的遍歴を探り、震災や原発、戦争といった社会情勢や日常生活の中から突き動かされた衝動をモダンアートで表現している。10月26日まで。
東日本大震災と福島第一原発
▲「原子野」(左)と「渡海もんじゅ」
東日本大震災と直後の福島第一原発事故をテーマにした「原子野(げんしや)」は縦180㌢、横500㌢の銀色のシートに反射テープやガムテープを貼りつけている。照明を落とすと反射テープがわずかな光を反射して光り、震災後の計画停電の記憶を蘇らせる。
並んである「渡海もんじゅ」は福島沖の海を表したブルーシートに多数のテープで原発の処理水が流れる様子を表している。
赤城南麓とウクライナ
▲小麦畑。右がウクライナ
「麦禾火(むぎのぎひ)」は青い空と黄金色の麦畑がウクライナの国旗を想像させる。地平線をよく見ると、戦車の隊列のような描写があり、ロシアとの戦争を描いていることが分かる。
▲「カオス的遍歴」
個展のテーマにした「カオス的遍歴」は」パネルにアクリル絵の具で描いた混合技法。金と銀の雨だれのような線がくっついたり、離れたりしている。
北詰さんは「作品の中のカオスは自分自身の頭の中にあった迷いや焦りを表現した」と解説、自由な鑑賞を呼び掛けている。
作品は新作を中心に35点。元診療所だった画廊の診察室など4つの部屋に展示している。
北詰眞弓個展「カオス的遍歴」
- お問合せはこちら
- 070-4480-4525(ピナコテーク131)
| ・会期 | 10月18日(土)~10月26日(日) |
|---|---|
| ・時間 | 10時~17時 |
| ・会場 | ピナコテーク131(前橋市平和町2-11-13) |


