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地産地消のバゲット専門店 「Cocon」 
学生街に26日開店

2025.07.25

地産地消のバゲット専門店 「Cocon」 
学生街に26日開店

 パリの街角を思わせるようなバゲットサンドの専門店「Cocon(ココン)」が7月26日、共愛学園の近くに開店する。店主は前橋市在住の木村尚義さんと妻の優さん。天然酵母を使ったふんわり食感のバゲットに、地元の無添加ハムや有機野菜を挟んだ7~8種のサンドイッチを提供する。「バゲットサンドで群馬の美味しい食材を伝えたい」と木村さん夫妻は話す。
(取材/阿部奈穂子)

群馬の恵みを挟んで

 小麦の香りに包まれた店内に入ると、ガラスケースには彩り豊かなバゲットサンドがずらり。白い壁と木の什器がシンプルながら温もりある空間を演出する。

 店主の尚義さんは東日本調理師専門学校を卒業後、イタリアンやフレンチの現場で腕を磨き、高崎の人気ベーカリー「ピッコリーノ」でパンづくりに本格的に取り組んだ。「料理よりもパンの方が、群馬の食材をそのまま活かしやすい」と、パン職人の道に進んだ。

 ベーカリーの休日には移動販売をしながら、出店場所を探していた。ようやく見つけた理想の場所が、学生街にあるこの店だった。

▲バゲットサンドは日替わりで

 看板商品は「ジャンボンフロマージュ」。藤岡市の堀越ファームに特注した無添加モモ肉ハムを厚切りで挟み、バターとカマンベールチーズを加えたシンプルな一品。噛みしめるほどに味わいが広がる。

 バゲットには、フランスパン用の群馬県産小麦「ジュ・フランソワ」に、ふんわり感を出す同じく県産の「ゆめ鶴」をブレンド。ホシノ天然酵母で発酵させ、毎朝3時から焼き上げている。硬すぎず軽やかな食感で、サンドイッチとの相性も抜群だ。

 野菜は高崎市の「つながり町市場」から仕入れる無農薬・有機栽培のもの。調味は必要最低限に抑え、パンと具材が互いを引き立てる構成になっている。1本のバゲットを半分にして使用し、見た目以上に食べ応えがある。

▲ジャンボンフロマージュ

フランス留学がきっかけに

 専門学校時代、フランスへ短期留学した際、尚義さんは機内で出された1本のサンドイッチに衝撃を受けた。ハムとチーズだけのシンプルなバゲットが、驚くほど美味しかった。「こんなにシンプルなのに、なぜここまで美味しいのか」。その経験が今の店づくりの原点となっている。

 現在のラインナップはジャンボンフロマージュのほか、BLT、照り焼きチキン、自家製鶏ハムなど日替わりで7~8種類。価格は650円。

「地元には誇れる素材がたくさんある。それをパンというかたちで届けていきたい」。木村さん夫妻の想いが詰まったバゲットサンドが、前橋の新たな味の風景をつくり出す。

▲以前はパン店「パドゥー」だった店を居抜きで借りることができた

▲奥様の優さんは元保育士

店舗情報

Cocon(ココン)

お問合せはこちら
027-215-2348
住所 前橋市小屋原町111-4
営業時間 9時~17時
定休日 日曜・月曜