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馬場川に魚が帰ってきた
ウグイを確認、アユ、ヤマメも

2024.07.01

馬場川に魚が帰ってきた
ウグイを確認、アユ、ヤマメも

前橋市中心街を流れる馬場川に魚が帰ってきた―。大規模な改修工事が今春終わり、新しく生まれ変わった馬場川通りで小さな魚が泳いでいるのが確認されている。放流ではなく、利根川から流れ着いた天然の魚。ウグイが多いが、アユや「渓流の女王」と呼ばれるヤマメも見られるかもしれないという。

親水デッキから間近に

馬場川通りに設けられた親水デッキ。通りのカフェでテイクアウトしたコーヒーを飲んでいたカップルの女性が「あっ、魚が泳いでいる」と歓声を上げる。川の中には流れに逆らって懸命に泳ぐ小さな魚影。男性と一緒にしばし魚を眺めていた。

国道50号に並行するように街中を東西に流れる馬場川は利根川を本流とし広瀬川、風呂川から続く用水。ほとんどが地下水路の暗渠(あんきょ)になっているが、中央通りから前橋プラザ元気21までの約200㍍は遊歩道沿いに川面が姿を現す。

▲馬場川を泳ぐ魚たち(撮影/日下田伸さん)

馬場川には昔から利根川から魚が流れ、昔から住む人によるとナマズをつかまえたこともあるという。川底や側面はコンクリート製になったが、下水道が整備されて生活排水がなくなり、清流にしか生息できないヤマメも姿を見せるようになった。

馬場川通りは前橋デザインコミッション(MDC)が前橋市の経済人でつくる太陽の会などからの寄付を受けて、道路や歩道の改修工事「馬場川通りアーバンデザイン・プロジェクト」に取り組んだ。川面を間近に楽しめる親水デッキやベンチが整備され、憩いの場となっている。

MDCの日下田伸企画局長は「馬場川プロジェクトで、以前よりも川面に近づくことができるようになりましたのでぜひお魚を探してみてください。水と緑とまちの営み、生態系までがアーバンデザイン」と魚たちの来訪を歓迎している。