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『リアル店舗を救うのは誰か』
小野里さんが初の自叙伝
2023.05.14
「店舗スタッフがECサイトで接客する」アプリケーションを使ったサービスを展開しているバニッシュ・スタンダードCEO、小野里寧晃さん(前橋市出身)が初の自叙伝『リアル店舗を救うのは誰か』を出版した。ECの台頭や人手不足を受け、大小を問わずリアル店舗が苦境にある中、快進撃を続けるスタッフサービスが誕生するまでの秘話、主役であるスタッフの声、店舗の反応をジェットコースターのような自らの人生と絡めて紹介している。
元ギャル男が考えたサービス
スタッフサービスはアパレルの店舗スタッフが自身で選んだお薦めの自社商品を着て、写真や動画でECサイトに投稿、投稿に紐づいた商品が売れれば、インセンティブを付与したのが出発点。2016年にアパレルやコスメで始まったサービスは小売業にとどまらず幅広い業種に広がり、現在は2100ブランド以上と契約、年間経済効果は1500億円を突破している。メガネチェーンのジンズやヤマダデンキも採用している。
店舗で培った接客ノウハウをオンラインでも発揮でき利益が還元されることから、売り上げを伸ばすスタッフが相次ぎ、月額1000万円以上売り上げるカリスマスタッフが続々と誕生している。
著書では「元ギャル男社長が渋谷のストーリーで学んだこと」「『もう1店も潰さない』。リアル店舗の明るい未来」など6章に分け、自身の体験からリアル店舗の未来を展望している。
著者で経営者の小野里さんは前橋市出身。大学をすぐに辞め、日焼けサロンの店員やクラブのDJを務めた後、一念発起しIT企業に就職した。独立してECサイト制作会社を立ち上げ、数億円の借金を背負ったが、自ら作った座右の銘「何もしないバカより、挑戦するバカでありたい」を守り続け、大きく成長させた。
発行は日経BP。46判。288㌻。1870円(税込み)。