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蜷川実花さん まばゆいバラ
群馬大キャンパスに写真展示

2026.06.20

蜷川実花さん まばゆいバラ
群馬大キャンパスに写真展示

 群馬大学荒牧キャンパス(前橋市荒牧町)に写真家、蜷川実花さんの芸術的な作品が展示され、学生や来訪者の目を楽しませている。前橋市の花であるバラを題材に蜷川さんの華やかな世界観が広がる大作。蜷川さんは9月に開幕する前橋国際芸術祭にも参加、前橋市とのつながりが深くなっている。

一瞬の中の永遠を表現

 作品は大学会館内アトリウムラウンジに設置された大型写真「Eternity in a Moment」(縦97・0㌢×横145・6㌢)。「一瞬の中の永遠」を意味し、蜷川さんはこのテーマで展覧会や写真集を発表している。

 「光彩色」と呼ぶ新しい表現を採用、鮮やかな色彩と柔らかな光が印象的な作品。

 手前の赤やオレンジのバラをわざとぼかし、その奥に咲く淡いピンクのバラを浮かび上がらせている。バラ園を包む空気や光のきらめきまで表現、見る人を華やかで幻想的な世界へ誘う。

▲蜷川さんの華やかなバラの写真

 アトリウムラウンジはフリースペースとして、学生や教職員が打ち合わせや休養に使う空間。次の授業の予習をしていた女性は「無機質な建物内にきれいなバラが咲いたようで華やいでいる」と歓迎している。

日本情報産業が作品提供

 作品展示は現代アートを学生の身近な場所で鑑賞できる環境づくりを目指し、現代アートギャラリストの小山登美夫さんが提唱・推進する「Art in Student Life Project」の一環。

 協賛企業で、前橋市に拠点を持つ日本情報産業(NII)が作品を無償貸与している。

 群馬大は提示された数点の作品の中から、前橋市の花であるバラを写した作品を選定した。地域に根差した大学として前橋との結び付きを感じられる点を評価したという。

 展示は2026年4月に始まり、期間は3年間を予定する。東京圏以外では初めて、国公立大学としても初めての取り組み。

 

▲小山さんのギャラリーで個展を開いた蜷川さん

 前橋市中心街のまえばしガレリアには小山さんが運営するギャラリーもあり、大学では学生が日常の中で質の高い現代アートに触れられる機会として期待を寄せている。

蜷川さん、前橋国際芸術祭に

 「前橋ラバー」を公言する蜷川さんはこれまで、アーツ前橋や白井屋ホテル、小山さんのギャラリーなどで作品展を企画。プライベートでもたびたび前橋に遊びに来ている。

 前橋国際芸術祭には科学者・アーティスティックディレクター、宮田裕章さんやプロダクションデザイナー、Enzoさんらと結成したクリエイティブチーム〈EiM〉として参加、中心街で新作を発表する。

▲EiMによる白井屋ホテルでのアートイルミネーション

蜷川実花

 にながわ・みか 東京都生まれ。写真を中心に映画、映像、空間インスタレーションも多く手がける。木村伊兵衛写真賞ほか数々の賞を受賞。『ヘルタースケルター』(2012年)、『Diner ダイナー』(2019年)をはじめ長編映画を5作、Netflixオリジナルドラマ『FOLLOWERS』(2020年)で監督を務める。写真集120冊以上を刊行したほか、個展150回以上、グループ展130回以上と国内外で精力的に活動する。父親は演出家、映画監督の蜷川幸雄。