watch

見たい

前橋市民による本格オペラの灯
「カルメン」全4幕上演へ

2026.03.03

前橋市民による本格オペラの灯
「カルメン」全4幕上演へ

 前橋にオペラを根付かせたい――。そんな思いで2012年に創立した前橋・市民オペラ合唱団が、節目の舞台に挑む。5月31日、昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)大ホールで、ビゼーの不朽の名作「カルメン」全4幕をフランス原語、日本語字幕付きで上演する。江東オペラ管弦楽団が演奏し、念願だった「オーケストラと共に歌う」という夢が実現する。
(取材/阿部奈穂子)

オーケストラと大ホールで共演

 舞台はスペイン。奔放に生きるカルメンと、彼女に心を乱されていくドン・ホセを軸に、愛と嫉妬、欲望と破滅の物語が濃密に描かれる。情熱的な音楽とドラマチックな物語で、世界中で上演され続ける人気作に挑む。

▲稽古にも力が入る

 前橋・市民オペラ合唱団が「カルメン」を手がけるのは、2020年に続いて2回目となる。前回はピアノ伴奏による上演だったが、今回は江東オペラ管弦楽団が参加する。さらに前橋・市民オペラ児童合唱団やアクティブ・キッズ玉村の子どもたちも出演し、作品の厚みと迫力は一段と増す。

▲総監督でオペラ歌手の日隈典子さん

 「『オペラはオーケストラと一緒に、大きなホールでたくさんのお客様の前で演じて完結する。いつかはみんなをその舞台に連れていくからね』。創立者でいまは亡き山田精一の言葉がついに実現します」。そう話すのは山田さんの妻で、同合唱団総監督の日隈典子さん。

▲立稽古にも力が入る

31人の歌声が節目の舞台へ

 団員は現在、30代から80代まで31人が所属する。ほとんどがオペラ初心者だ。

 創立時からのメンバーの一人、小池晴美さんは「カルメンを演じるのは2回目。前回は気付かなかった新たな発見がたくさんあります」と言葉を噛みしめる。

▲入団14年目、小池さん

 昨年入団したばかりの過外美里さんは「フランス語の歌詞は暗号を読んでいるみたいで、覚えるのに苦労しました。でもいまでは時間があったら楽譜を広げる毎日。生活がガラリと変わりました」と笑顔を見せる。

▲昨年入団した過外さん

 今回の公演に向けての募集で男性メンバーは7人増え、総勢10人になった。声の深みが増したという。

 「仕事との両立で大変なことも多いけれど、オペラをやっていない自分は想像できない。それほど魅了されています」と話すのは入団12年目の古川透さん。

▲舞台美術も手掛ける古川さん

 前橋の地でオペラ文化を育ててきた歩みが、今回の「カルメン」で新しい節目を迎える。市民の手で育ててきた歌声が大ホールでどう響くのか。

 前売チケットはA席、B席は完売。S席のみ発売中。

▲2020年に演じられた「カルメン」

前橋・市民オペラ合唱団 オペラ公演「カルメン」
日時/5月31日(日)13時30分開場、14時開演
会場/昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)大ホール
チケット/全席指定 S席7000円
チケットは昌賢学園まえばしホール窓口で販売。ホール窓口は現金のみ。ホームページからも申し込み受付中。