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音楽の季節、さあホールへ
吹奏楽と金管バンド、2〜3月に4公演
2026.02.14
春の吹奏楽シーズンがやってきた。昌賢学園まえばしホールで、アマチュア奏者による吹奏楽団と英国式ブラスバンドの演奏会が開かれる。歴史ある楽団やこれから歴史を刻む楽団、初の試みのブラスバンドと、団体の背景は異なっても、目指す目標に挑む姿は皆同じ。それぞれの新たな挑戦を見つめる。
(取材/柁原妙子リポーター)
[前橋市民吹奏楽団]
今一番輝く音楽を届ける
40周年の記念コンサート。実行委員長の川島早葵さん(フルート)は、「前橋市民吹奏楽団(以下、前橋市吹)の魅力を十分に引き出す曲を選びました。どれもどこかで耳にした曲として楽しめ、これまで以上に前橋市吹を身近に感じてもらえるはずです」と期待している。
第1部は映画音楽。メインの「サウンド・オブ・ミュージック」は、団結成時から音楽監督を務める山本佳弘さんの、指揮者としてずっと温めてきた大切な曲。「山本さんの音楽表現と前橋市吹の音楽を届ける力が一番輝く今、挑戦しようと選曲しました。映画のストーリーが甦り、温かい気持ちになれるような演奏をお届けします」と川島さん。
また、「ニュー・シネマ・パラダイス」は、コンサートマスターの吉澤祐人さん(サクソフォン)を中心に “若い世代が前を行く” をコンセプトに曲を仕上げた。ソロを吉澤さん、指揮を渡辺義夫さんが担当する。
第2部は、さながらポピュラー・クラシックコンサート。聞き応えのある3曲を送る。「くるみ割り人形」では、珍しい鍵盤楽器のチェレスタも登場する。
全6曲、2部構成。20代から40代が中心の、最年少18歳、最年長64歳と幅広い年代の60人で演奏する。
▲左から中里さん、山本さん、川島さん
昭和50年代、前橋一、二、三、四中や前橋商業高校の吹奏楽部の演奏は全国レベルの腕前を誇った。「優秀な吹奏楽経験者の卒業後の演奏活動の受け皿として、昭和60(1985)年に中央公民館の事業として結成したそうです」と現団長の中里泰登さん。当時の団長は教育委員長が務めていたという。歴史を知る山本さんは「今は民間団体となり、団員は自らよく動き運営している。練習への参加率も高く、とても活気のあるバンドです」と称える。
ホワイエでは過去のプログラムなど、思い出をたどる展示も行われる。
前橋市民吹奏楽団 創立40周年記念演奏会
日時 2月22日(日) 開場13時 開演13時30分
会場 昌賢学園まえばしホール 大ホール(前橋市南町3-62-1)
入場料 500円 全席自由
未就学児無料
曲目 「ニュー・シネマ・パラダイス」「 サウンド・オブ・ミュージック」「ワルツ『春の声』作品41」「『くるみ割り人形』より」「バレエ音楽『三角帽子』より」ほか
[British Brass GUNMA]
虜になるブラスの響きを前橋に
金管楽器と打楽器だけで編成する、英国式ブラスバンド(以下、ブラスバンド)。全身に響く迫力のf(フォルテ)に、遠くから聞こえてくるような澄み渡るp(ピアノ)。同族楽器のなせるサウンドの一体感は、ブラスバンドならでは。運営メンバーの鷲塚裕太郎さん(バリトン)は「これを味わったら、もう抜け出せない」と熱を帯びる。
▲吹奏楽では見かけない金管楽器もずらり
運営メンバーは、2年前から前橋市内でブラスバンド体験会を3回に渡り実施。その度に「自分たちが住む地域の人にも、この魅力を広く知ってもらいたいという思いを募らせた」と鷲塚さん。
少なくとも運営メンバーの知る限りで、前橋市でブラスバンド編成による演奏会が開催されたという話は聞いたことがないという。「まずは公募型演奏会を開き、新たな文化活動の芽を育みたい」と意欲的だ。
プログラムは全4曲、すべてブラスバンドオリジナル曲。吹奏楽で有名な曲の中には、もともとブラスバンドの曲を吹奏楽編成に編曲されたものが多くあり、本演奏会でも演奏される。吹奏楽で馴染みのある人も、新鮮な気持ちで聴けるはずだ。楽器紹介コーナーも設け、ブラスバンドに使われる楽器への親しみを深める。
指揮は、体験会で講師を務めてきたプロのユーフォニアム奏者、美濃部夏美さん。
▲美濃部さん(下段中央)と運営メンバー、上段右が鷲塚さん
参加者は今のところ30人ほど。前橋市内を含む県内と県外が半々で、県内は吹奏楽やオーケストラの団員、県外は各地域でブラスバンド団体に所属する奏者が多い。
過去の体験会参加者が多く占めるが、初参加の人もいる。本演奏会ではブラスバンドの基本的な編成をベースに、充実させたいパートを若干増やしている。まだ募集中のパートもあるので、興味のある方はぜひお問い合わせを。
British Brass GUNMA はじまりの演奏会
日時 3月7日(土) 開場13時 30分 開演14時
会場 昌賢学園まえばしホール 小ホール(前橋市南町3-62-1)
入場料 無料
曲目 「 オリエント急行」「カンタベリーコラール」「アルセナール」「『ハイランド讃歌組曲』より」
問い合わせ先
[ONE Wind Ensemble]
音楽で物語の世界へ誘う
19回目となる定期演奏会。実行委員は大須賀結香さん(ホルン)、平瀬里美さん(フルート)、茂木杏樹さん(トランペット)のトリオ。
「メインの曲『シェヘラザード』は、挑戦の曲」と位置付ける大須賀さん。「数年前から候補に挙がっていた曲です。コロナ禍を経て一度は減った団員の人数が増えてきた今、挑むことにしました。トランペットやフルートのソロに注目してください」。
『千夜一夜物語』をもとにリムスキー=コルサコフが作曲した交響組曲を、吹奏楽用にアレンジしたこの曲。取り上げたのは、最終楽章の第4楽章。
ソロを担当する茂木さんは「冒頭の王様とシェヘラザード姫の対話から、荒れ狂う海、静かな集結と、目まぐるしく物語が展開していくところが最大の魅力です。アラビアンな雰囲気や、登場人物の様子が目に浮かぶような演奏を目指しています」と決意を語る。
▲実行委員の3人
同じくソロを担当する平瀬さんは、プログラム制作にも携わった。表紙のビジュアルのコンセプトは、シェヘラザードが物語を語るように ONE Wind Ensemble が音楽を紡いでいく、というイメージ。「初めから終わりまですべてを通して物語りになっている演奏会なので、その世界に足を踏み入れるような感覚になるよう意識しました」。
全8曲、2部構成。24歳から65歳で、40代が中心。42人で演奏する。指揮は礒貝広明さん。
開演前にはウェルカムコンサートも行うので、お見逃しなく。
ONE Wind Ensemble 第19回定期演奏会
日時 3月15日(日) 開場13時30分 開演14時
会場 昌賢学園まえばしホール 小ホール(前橋市南町3-62-1)
入場料 無料
曲目 「序曲『春の猟犬』 」「エアーズ(2004年度全日本吹奏楽コンクール課題曲)」「交響組曲『シェヘラザード』より 第4曲バグダッドの祭り、終曲」「君はともだち(映画『トイ・ストーリー』主題歌)」「『もののけ姫』セレクション」ほか
[彩葉吹奏楽団]
「私」を音楽で輝かせる
第4回目の定期演奏会を開く。
実行委員長の内山実咲さん(トロンボーン)は「団のモットー、 “個々の輝き” に結びつく楽器フィーチャー企画は恒例となっています」と紹介する。今回取り上げるのはユーフォニアム。温かく愛情あふれる名曲「You Raise Me Up」を、ソロで朗々と歌い上げる。
最後を飾るのは、ミュージカル映画「グレイテスト・ショーマン」。劇中歌4曲をメドレーで送る。「映画同様に心に響く音楽を作ろう」と、練習も一層熱が入る。3曲目のタイトル「This Is Me(これが私)」の意味を一人一人が受け止め、「私」の音を追求。様々な感情を表現して、聴く人の心に刻まれる演奏を目指す。
▲「This Is Me」の合奏。同じパート同士輪になって聴き合う
内山さんは、「幕前から終演までの演出にもこだわりました」と自信をのぞかせる。「開演前のプチコンサートや、2部で披露するパワーアップしたパフォーマンスもお楽しみに」と、副実行委員長の田村佳織さん(ホルン)。
団長の加藤佑弥さん(右)と実行委員会のふたり
2部構成、全11曲。10代から50代、20代がメインの56人で演奏する。
指揮は音楽監督の稲毛信哉さんが6曲、団内指揮者の小林祐貴さん(フルート)が4曲を担当。甲子園の応援曲としても定着したあの名曲を指揮なしで披露するので、こちらも乞うご期待。
彩葉吹奏楽団 第4回定期演奏会
日時 3月29日(日) 開場12時45 分 開演13時30分
会場 昌賢学園まえばしホール 大ホール(前橋市南町3-62-1)
入場料 無料 0歳児より入場可
曲目 「 丘の上のレイラ」「マーチ『ベスト・フレンド』」「喜歌劇『メリー・ウィドウ』セレクション」「ディズニー・ファンティリュージョン!」「映画『グレイテスト・ショーマン』より」ほか


