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前橋国際芸術祭 2026年9月開幕
「めぶく。」10周年を発信
2025.08.21
世界の視線が前橋に注がれる――。国際的なアートの祭典「前橋国際芸術祭」が2026年9月から12月までの80日間、前橋市中心街で開催されることが決まった。テーマは「めぶく。Where good things grow.」。前橋市が2016年に策定したまちづくりビジョンの10周年を契機に、変容を続ける前橋の風景を世界に発信する。2年に1度のビエンナーレで、「前橋BOOK FES」と隔年で開く。東京都内で8月21日に開かれた記者会見で発表された。
芸術の舞台はまちなか全体
アーツ前橋や前橋文学館、白井屋ホテル、まえばしガレリアをはじめとする中心街を主な舞台に、建築とアートを中心に多彩なプログラムを展開する。国内外のアーティストによる作品展示やパフォーマンス、トークイベントなど、多様な表現に触れられる構成となる。次世代を育成するワークショップも企画する。
現代建築やアート拠点が集まり、まちの姿を変えつつある前橋市の原点となったのが、前橋市出身のコピーライター、糸井重里さんが命名したまちづくりビジョン「めぶく。」。策定から10年を迎える2026年の芸術祭は、この歩みを可視化し未来への加速を目指す。
▲ヘラルボニーのワンピース姿の小川市長
都市再生の物語そのもの
記者会見で、実行委員長を務める小川市長は「市民が主役となって、アーティストとともに街を育て、未来を描く取り組みは都市再生の物語そのもの。2016年秋、これから始まる物語、前橋の新たな挑戦にご注目ください」と呼びかけた。
▲深夜の演出も考えたいと南條さん
▲芸術祭の意義を語る田中さん
前橋市文化芸術戦略顧問の南條史生さんは3年前にアーツ前橋特別館長に就任した際、「街と一緒に成長する美術館を目指した」経緯を説明、「商店街に集中して歩いて回れる観客に優しい芸術祭になる」と展望した。
総合プロデューサーを務めるジンズホールディングスCEO、田中仁さんは10年前と現在の中心街の写真を示し、「『めぶく。』ビジョンを作ってからまちづくりが大きく変わった」と説明。これから始まる中心街再生事業や群馬県庁-JR前橋駅間のトランジットモールにもふれ、「縦500㍍、横500㍍の中を舞台にしてみんなで楽しんでもらいたい」と呼びかけた。
▲個性豊かなアーティストたち
アンバサダーに和田彩花さん
ロゴ・キービジュアルを担当するデザインディレクター、木住野彰悟氏は赤城山の稜線や馬場川、広瀬川を参考にデザインを制作していることを報告した。
プログラムディレクター、宮本武典氏が司会となり、アーティストの渋谷慶一郎氏、吉開菜央氏、建築家の山田紗子氏、アドバイザーの松田文登氏を交えて、芸術祭の概要を発表した。
最後に、芸術祭のアンバサダーとなる高崎市出身の和田彩花さんが登壇した。前橋市の印象について、「すでにアートの街といった印象、美味しいパン屋さんやカフェがあり、アートスポットが発見できる」と絶賛。「群馬のみなさんに新しい前橋とアートの魅力を再発見してほしい。海外から遊びに来てくれればうれしいな」と笑顔で語った。
▲前橋推しの和田さん
前橋国際芸術祭2026
開催テーマ「めぶく。Where good things grow.」
会期 2026年9月19日(土)~12月20日(日)80日間
主な会場 アーツ前橋、前橋文学館、まえばしガレリア、前橋市のまちなか


