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前橋空襲 砂で描く
サンドアートのあんじぃさん
2025.08.03
市街地の8割が焦土と化し、600人近くの尊い命が奪われた1945年の前橋空襲。80年目の今年8月5日、砂を使った映像パフォーマンス、サンドアートの公演が前橋文学館で開かれる。「一握の砂で描く『前橋空襲』」と題して、前橋市在住のサンドアーティスト、あんじぃあんじゅさん(44)が平和への祈りを込めて惨禍を表現する。
『ゲルニカの夜』を制作
前橋市生まれのあんじぃさんが初めて前橋空襲を意識したのは2018年。群馬県出身のロックバンド「BUCK-TICK」から30周年記念公演で演奏する『ゲルニカの夜』の演出用にサンドアートの制作を依頼されたのがきっかけだった。
『ゲルニカの夜』はボーカルの故櫻井敦司さんが小学生時代、前橋空襲を題材にした映画『時計は生きていた』を観賞した記憶から生まれた名曲。
あんじぃさんは初めて前橋空襲を調べ、奇跡的に教会堂が残った前橋カトリック教会を焼け野原の中に描いた映像を制作、提供した。
▲前橋カトリック教会と空襲を受けた前橋市街地
映像や証言からイメージ
前橋空襲80年に合わせて企画した今回の公演では、「実際にどんなことがあったのか、もっとちゃんと知りたい」と「前橋空襲と復興資料館」に足を運び、映像や証言、展示資料に目と耳を傾けた。
夏の青空からまかれた空襲を予告する伝単(ビラ)、炎に包まれる中を逃げ惑う親子、そして、灰になった街。「頭の中に次々と湧いてきたイメージをまとめた」コンテンツを仕上げた。
公演ではあんじぃさんが所属するサンドアート集団SILT(シルト)の代表、船本恵太さんと共演、15分にわたって前橋空襲を表現する。
『ゲルニカの夜』のライブ時のサンドアート映像も放映、SHILTの代表作「日本」のパフォーマンス、サンドアートの体験会もある。
あんじぃさんは「絵がどんどん変わり、物語が紡がれていくのがサンドアートの魅力。前橋空襲について想像力を働かせ、戦争と平和を考えるきっかけにしてほしい」と来場を呼び掛けている。
申し込みは劇団ザ・マルク・シアターの公式ホームページから。
あんじぃあんじゅ
1981年、前橋市生まれ。前橋七中-桐生第一高-和光大表現学部卒。2014年にSILTに入団しサンドアートを始める。BUCK-TICKをはじめ、乃木坂46、水森かおりの演出映像やパフォーマンスに協力。企業のイベントや映像制作を多数手掛ける。カザフスタンで開かれたアスタナ万博のジャパンデーに出演したのをはじめ、オーストラリア、韓国など海外でも活躍する。
サンドアート
透明なガラスの上に置いたさらさらした砂で指先を使って絵を描き、下からライトを当て影絵のように表現するパフォーマンス映像。製作過程をスクリーンに映し出し、刻々と変わる絵をアニメーションのように鑑賞できる。
一握の砂で描く「前橋空襲」
- お問合せはこちら
- 090-9845-6718(劇団ザ・マルク・シアター)
| メールアドレス | maru9.theater@gmail.com |
|---|---|
| 期日 | 2025年8月5日(火) 第1ステージ・14時開演 第2ステージ・19時開演 |
| 会場 | 前橋文学館ホール(前橋市千代田町3-12-10) |
| 入場料 | 2000円 ※高校生以下、障がい者手帳提示で無料 |
| 主催 | 劇団ザ・マルク・シアター |


