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鏡開きでオープニング
前橋文学館で酒をテーマの展示
2025.03.01

日本の「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産登録されたことにちなみ、前橋文学館では3月1日から5月25日まで収蔵資料展「ロマンチックな飛翔~酒と詩人と人生と~」を開く。オープニングイベントとして1日、広瀬川の朔太郎橋の上で鏡開きが行われた。県内外8つの酒蔵も勢ぞろいし、参加者に自慢の銘酒を振舞った。
(取材/阿部奈穂子)
朔太郎の再婚相手 実家は蔵元
「3,2,1」の合図とともに木槌で樽のフタを叩き割る。おびただしい数の雫が舞い上がる。
前橋の町田酒造店、柳澤酒造など県内7カ所と福島県の大谷忠吉本店、合計8つの蔵元が集まり、朔太郎橋の上で行われた鏡開き。
大谷忠吉本店は朔太郎の再婚相手、大谷美津子さんの実家にあたる酒蔵。代表銘柄「白陽」は朔太郎も好んで飲んだという。「コクのある中辛口の酒。飲み飽きないのが特徴です」と5代目、大谷浩男さん。

▲大谷忠吉本店、五代目、大谷浩男さん

▲酒を振舞う町田酒造店の杜氏、町田恵美さん(写真左)
前橋文学館の展示「ロマンチックな飛翔~酒と詩人と人生と~」は、酒好きだった萩原朔太郎の酒にまつわる詩や短歌、エッセイ、アフォリズムを展示するとともに、中原中也、草野心平ら親交のあった人物が語る朔太郎と酒のエピソードを取り上げている。
朔太郎の再婚相手、大谷美津子さんの兄であり、杜氏で詩人でもあった忠一郎さんと弟、正雄さんとの交友についても触れている。

▲2回り以上も年の離れた再婚相手、美津子さんとの2ショット写真も
2024年12月5日、日本の「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを記念し、会場の一角には、群馬の蔵元マップや酒造りの工程を表した模型が飾られている。
壁一面に日本酒のボトルが飾られたインスタレーションも美しい。

▲壁一面に並んだ日本酒のボトル
「ロマンティックな飛翔~酒と詩人と人生と~」
会期 3月1日(土)~5月25日(日)10時~17時(入館は30分前まで)
会場 前橋文学館2階
観覧料 一般500円
休館日 水曜
