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BOOKFESは終わらない
まちなかに本棚を常設

2024.10.22

BOOKFESは終わらない
まちなかに本棚を常設

 前橋BOOK FES2024(10月19、20日)は関連イベントを含めて全国から約6万4000人が来場したことが実行委員会事務局の集計で分かった。集まった本は約7万3000冊で、このうち約6万3000冊が新しい読み手のもとへ旅立った。残った約1万冊は中心街の数カ所に本棚を設置、ブックフェスと同じように新しい読み手のもとへ旅立つ。

6万3000冊が新たな読み手に

     2年前の前回は約4万8000人が来場、約2万冊がやりとりされた。本の数は実に3倍以上となった。

 今回は2年ぶりの開催を待ちわびていた本好きが多く、やりとりの方法をシンプルにしたことに加え、コーヒーやパンをテーマにした関連イベントが開かれたこともあり、来場者、取引数とも大幅に伸びた。

     新たな読み手が現れなかった本は前橋プラザ元気21や中央通りにある複合施設「comm」、「まちなかサロン」などに置く本棚に収納、ブックフェスの本のやりとりのように本について語りながら持って行ってもらう。本がなくなるまでブックフェスが続くことになる。

 本棚は前回のブックフェスで元気21に置かれた「あの人の本」を入れた書棚を再利用する。今年8月に急逝した声優、田中敦子さんらが薦めた本を入れた書棚も使われる。

 

▲前回のブックフェスに来場した田中さん

 中央通りや弁天通りにはこれとは別に無人図書館のような「ブックのボックス」がある。こちらは新たに本を寄贈したり、借りた本は返す仕組み。書棚とボックスが活躍すれば、イベントだけでなく平時から「本の街」になりそうだ。

 実行委員会の橋本薫事務局長は「街の人や多くの方から『ブックフェスらしい優しさにあふれた気持ちの良いイベントだった』と言葉をかけられた。全国各地から前橋へ本を送ってくれたみなさん、本との出会いを求めて前橋へ来てくれたすべての優しいみなさんに心から感謝いたします」と話している。

▲あだち充さんと糸井重里さんのスペシャルトークには大勢の観客