クラシック 五感で感じて
つどにわホールで11月に公演

　出演はプロデューサーで前橋市出身のフルート奏者、鈴木舞さんと同じく前橋市出身で名古屋フィルハーモニー交響楽団チェロ奏者の新井康衢さん、群馬交響楽団合唱団ピアニストの藤井由香さん。

　つどにわホールのある、しののめ信用金庫前橋営業部ビルは1964年に完成した旧前橋信用金庫本店を前橋市出身の建築家、宮崎晃吉さんがリノベーションを施し2022年完成した。ホールは３階にあり、２層吹き抜けの開放感ある構造。コンクリートと無垢の杉板が並ぶ荒々しくも美しい内装で、60人から100人収容できる多目的ホールとして使われている。

　テルサが閉館となり、前橋市内で演奏会や発表会に使えるホールの不足が社会問題化する中、鈴木さんはこのホールの活用を発案。昨年９月、仲間に声を掛けてフルートコンサートを開いた。

　今回は前回の経験を踏まえ、常設ピアノのないホールにアップライトピアノを持ち込み、音響改善のため試験的にステージ（平台）も持ち込む。

プログラムはドビュッシーやラヴェルのフランス印象派の音楽を中心に構成する。プログラムとも関連あるベルガモットの天然アロマを使って香りの演出をしたり、アールグレイティーを練り込んだケーキも限定販売する。

　つどにはホールの活用について、鈴木さんは「一つの例として市民のみなさんと共有したい。『私もここでコンサートやってみよう』『私ならこんな工夫ができるな…』とか、聴きに来てくださった方がいろいろと考えを巡らせてくれるといいなと思います」と話している。