【前橋まちなか新聞】
コペルニクス的ストイックカレーマスター

聞いたことはないだろうか。東京からもカレーマニアの通う名店が、”まちなか“の外れにあるという噂を。噂の店「インドカレーイシイ」は中央前橋駅のすぐそばにひっそりと佇んでいる。店主の石井さんは、東京でwebデザイナーなどを経て前橋へやってきた。群馬中の美味しい店を食べ歩くうちにカレー作りにハマり、本場インドに1ヶ月間のカレーツアーに出たこともあるほど。中でも、首都デリーに実在する伝説のレストラン・カリムホテルのカレーは自身のカレー作りに大きな影響を与えたという。水分を最小限に抑え、全ての素材の旨みを凝縮したルーには、通常のカレーの仕込みの2倍以上時間がかかる。「カレーは僕の作品なんです。食べた人に楽しんで欲しい。そのための食材へのこだわりと、かける手間は惜しみません」。と素っ気なく笑う。妥協なきストイックな味作りと、新メニュー開発のために売上度外視で週2回営業にするアナーキーさ。この店のカレーの最大の隠し味は、店主の個性という名のスパイスなのだ。

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