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レンガ蔵でコレクター2人展
旧安田銀行担保倉庫で6月3日まで
2024.05.31
美術品コレクターの所蔵品を公開する企画展「コレクター2人展」が5月31日、前橋市の旧安田銀行担保倉庫で始まった。元会社員と元教員が長年かけてこつこつ集めた著名な物故作家から実力派の作家、これから世に出したい原石の作品まで47点を展示している。6月3日まで。
山本さん、秋山さんの47点
会社員をしながら50年近く若手作家の作品を集めてきた山本冬彦さん(76)=東京都=とコレクター仲間である元教員の秋山功さん(71)=藤岡市=による初の企画展。
絵画2000点を所蔵する山本さんが都内の保管場所が手狭になり所蔵品の”移住”を考えていたところ、親交のある画家、金井訓志さん=前橋市=に国の登録有形文化財となっているレンガ蔵の旧安田銀行担保倉庫を紹介され、「一目ぼれ」して保管場所に決めた。
4月から600点ほどを倉庫に移し、「せっかくならただ保管するだけでなく、多くの人にコレクションを見てもらいたい」と企画展を構想。秋山さんに声を掛けて実現させた。
コレクションは2人とも高額な名作ではなく、自分の給与で買える良質な作品を集めてきた。
山本さんは銀座の画廊を巡り、画壇にデビューした若い作家の作品を中心に収集。高校時代に美術部にいた秋山さんは版画を中心にオークションで気に入った物故者や才能を感じる作家の作品を購入した。
2人展には山本さんが22点、秋山さんが25点を出品した。油彩画を中心に版画やイラスト、書、写真もある幅広い分野の作品展となった。
山本さんは開催地に敬意を表して金井さんやイラストの田村吉康さん、やちだけいさん、渡辺香奈さん、都丸志帆美さんら群馬県出身の作家の作品を加えた。
秋山さんは昨年、相次いで急逝したコレクター仲間2人の遺品も含め、福沢一郎や横堀角次郎といった物故者の作品を中心に編成した。
作品展は今後も定期的に開いていく考えで、「レンガ蔵の倉庫という美術館ではない空間でアートを身近に感じてほしい」(山本さん)、「物故者の作品の再評価とともに若い才能の掘り起こしをしたい」(秋山さん)と来場を呼び掛けている。
「コレクター2人展」
- お問合せはこちら
- 090-2522-8079
会期 | 5月31日(金)~6月3日(月)13時~18時 |
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会場 | 旧安田銀行担保倉庫(前橋市住吉町2-10-2) |
入場料 | 無料 |