watch

見たい

朔太郎の詩 絵画で表現
前橋文学館で小中学生の作品展示

2023.12.09

朔太郎の詩 絵画で表現
前橋文学館で小中学生の作品展示

前橋市内の小、中学生が萩原朔太郎の詩を読み、イメージを表現した絵画を集めた「わたしが描く朔太郎の世界」が12月9日、前橋文学館1階ロビーで始まった。12月26日まで。青猫や蛸、竹といった朔太郎の詩に出てくる題材をモチーフに自由に創造力豊かに描かれている。初日は表彰式と朗読劇が開かれ、入賞者が親子で楽しんだ。

朔美館長とユニットが朗読

「♪童(わらし)、童、座敷童~」。ユニークな歌と踊りで、「おはなしユニットドロップス」のメンバーが座敷童に扮して登場する。「私たちの姿を見える文学館の職員」2人も現れ、朗読会が始まった。

『こころ』『竹』『蛙よ』『卵』と『死なない蛸』を情感たっぷりに朗読し、バックスクリーンに映し出した絵画とともに観客を朔太郎の世界に引き込んだ。

▽ユニークな踊りと語りで子供たちを夢中にさせたドロップス

▽文学館の職員になり切った朔美館長

『こころ』に出てくる「せんなくて」について、文学館の萩原朔美館長は「悲しくてどうにもならない様子」と解説。同じく「夕闇の園生のふきあげ」は「夕闇に浮かんでくる公園の噴水」であると分かりやすく教えてくれた。

最後は今年7月に亡くなった野村たかあきさんの絵本『おにぎりなっぱ』を朗読、鬼をユニークに描いた稀代の絵本作家を追悼した。

▲「おにぎりなっぱ」を朗読する

金賞に木村さん、若井さん、芝崎さん

「朔太郎の世界」は口語自由詩を確立し日本の近代詩に大きな影響を与えた萩原朔太郎の詩に親しんでもらおうと、前橋文学館が企画。市内の小、中学生に夏休みの課題として募集した。

今回は161点の応募があり、入賞と佳作の作品、合わせて39点を展示している。

▲小学校低学年で金賞の「嵐の中のカエル」(木村永遠さん)

▲小学校高学年で金賞の「卵」(若井萌瑠さん)

▲中学生金賞の「死なない蛸」(芝崎惟心さん)

▲「青猫」を描いた小学生のかわいい作品(井田萌楓さん)

▲「見知らぬ犬」を描いた劇画風の作品(小野里譲冶さん)

入賞者は次の通り(敬称略)

【小学校低学年】▽金賞 木村永遠(群馬大附属小)▽銀賞 下村ひかり(同)▽銅賞 井田萌楓(同)、久保山文華(同)▽特賞 神田暁人(同)、白井朋季(同)

【小学校高学年】▽金賞 若井萌瑠(群馬大附属小)▽銀賞 小西彩禾(同)▽銅賞 新井結大(桂萱東小)、小野里譲冶(群馬大附属小)▽特賞 清宮遥仁(同)髙橋昂聖(同)

【中学生】▽金賞 芝﨑惟心(南橘中)▽銀賞 比山綺水(同)▽銅賞 菅原立樹(木瀬中)、高橋莉久斗(前橋一)▽特賞 宮田歩佳(南橘中)、菊地里菜(群馬大附属中)

わたしが描く朔太郎の世界

お問合せはこちら
027-235-8011
・会場 前橋文学館1階ロビー(前橋市千代田町3-12-10)
・会期 12月9日(土)~12月26日(火)
・休館 水曜日
・観覧 無料