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学びたい
6年1組 糸井重里学級
前橋白川小児童が特別授業
2025.11.13
赤城山頂の鳥居峠に誕生した「ほぼの駅AKAGI」で11月13日、運営する「ほぼ日」(東京都)の創業者で前橋市出身のコピーライター、糸井重里さんが1日先生となった。授業を受けたのは駅から1番近い小学校、赤城南麓にある前橋白川小の6年生全13人。糸井さんは孔子の言葉「恕(じょ)」という思いやりの大切さを1日限りの教え子に説いた。
「思いやり」を大切に
ストーブを囲んで車座になった児童から次々と質問が寄せられた。テーマは「未来の自分の旅」。将来の仕事や人生についての問いかけに糸井さんは真剣に丁寧に言葉を選びながら答えた。
▲熱血先生、糸井さん
「職業は決まっていませんが、大事な力って何ですか」。女子からいきなり難問が飛んできた。
「紀元前500年くらいに孔子の言葉を弟子がまとめた中に、『恕』という漢字1字がある。『思いやり』です」。糸井さんはワールドシリーズでチームメイトのために水汲みをした大谷翔平選手や連投をいとわずにブルペンで準備した山本由伸投手を例に、「他人を思いやることが大切。だれかのために思いやっていると、いい意味でバレてみんなが手伝ってくれるようになる」と優しく語りかけた。
「介護士になりたい」という女子にも「やっぱり思いやり。自分に対する思いやりも忘れないで」と励ました。
▲積極的に質問する女子
▲右が担任の曲沢先生
「将来、起業したい。『ほぼ日』のシステムを教えて」という男子のストレートな質問には「大勢が集まれる場所を作りたかった。これが『ほぼ日』のスタート」と明快に回答した。
「継続するのが苦手」という男子には「ぼくも飽きっぽい。子供の頃から直ることなく、そのまま大人になった」と笑わせながら、「続けると面白くなる。エッセイは27年間、毎日書いている」と明かした。
▲男子も負けじと質問
▲糸井さんと熱い握手を交わす
総合学習の授業として、6年生の担任、曲沢俊宏教諭が企画した。「楽しそうに仕事をしている人を思い浮かべたら糸井さんだった。ぜひ、子供たちに話をしてもらいたいとお願いした」と語り、自らも時間の有効な使い方について助言を求めていた。
最初に質問した山口藍弥(あみ)さんは「糸井さんの言葉は重みがあった。自分の気持ち、根っ子がしっかりしている感じ。思いやりを大切にします」と先生の教えを守ることを誓っていた。
豚汁「美味しいね」
児童は赤城山頂まで路線バスを使ってやってきた。お昼は「ほぼの駅」名物のおにぎりと豚汁のセットをご馳走になり、ほぼ全員が豚汁をお替り。濃厚なソフトクリームも堪能した。
授業後は、「ほぼ日」のスタッフが赤城山中で用意した落ち葉や栗を使ってクリスマスリーフ作りを楽しんだ。
▲おにぎりを頬張る女子
▲リーフ作りを楽しむ男子


