study
学びたい
前橋中心街 2031年春にも再生
2027年度から解体、新築工事
2025.08.01
前橋市千代田町で進めている中心市街地再開発計画の最新概要が明らかになった。2026年度中に着工、46カ月かけて完成させ2031年4月に開校する共愛学園小、中一貫校と同時に全施設の完成、「まちびらき」を目指す。総事業費は470億円規模。市立図書館や商業施設が入る西街区の複合型ビルの基本設計は白井屋ホテルの藤本壮介氏、まえばしガレリアの平田晃久氏が担当。日本を代表する建築家が新しい街の“顔”を描く。8月1日から7日まで、中央通りのシェアオフィスcommで開いている千代田町再開発説明会で市民に概要を説明するとともに意見を求めている。
総事業費は470億円を想定
工事はこれまで中央イベント広場や中央駐車場のある西街区を先行、完成後にスズラン前橋店などのある東街区に着手する予定だったが、東街区に入る小中一貫校の開校に間に合わせるため、両街区の工事を平行して進める方針に転換した。
当初、概算で200億円から300億円を見込んでいた総事業費は建築資材や人件費の上昇から上振れした。収入は補助金204億円(国、市負担2分の1)、参加組合員負担金258億円、その他6億円。関係者からおおむね同意を得られたことから、この金額をもとに計画を推進する。
▲再開発事業の資金計画
2025年度中に現行の準備組合をもとに法人格のある千代田町中心拠点地区市街地再開発組合を設立、実施設計や権利変換計画作成にあたり、計画が認可され次第、既存施設の解体、新築にあたる。
▲再開発事業のスケジュール
藤本、平田両氏が基本設計
西街区の複合型ビルは地下1階、地上5階建て。市立図書館、スズラン前橋店が核となる商業新築、本社機能を一部移転するジンズなどが入居するオフィスで構成する。オフィスにはIT企業やBCP対策で都内から移転を模索する企業を誘致する。
にぎわいを創出するため1階に広場を設ける。地下1階は駐車場とする。
基本設計を手掛ける藤本、平田両氏は1971年生まれの同期で親交がある。前橋市中心街のランドマークとなっている2つの施設での仕事を縁に前橋と深くかかわっている。自然との調和を重視しており、大きな森のような施設が誕生しそうだ。
▲藤本、平田両氏を特集した前橋新聞me bu kuを配布している
東街区の小中一貫校は定員500人の少数精鋭校。質の高い教育を求めて地方へ移住する「教育移住」の受け皿となる教育機関を目標としている。3階建てで屋上に校庭を設ける。
共同住宅は家族向けの80戸から90戸。これまで14階建てを構想していたが、景観に配慮し10階建てに変更した。
基本設計は前橋市夜間休日診療所まえばし医療センターなどで実績のある石井設計が担当する。
再開発説明会でアンケート
再開発の現状を多くの市民に知ってもらうため、準備組合事務局はcomm3階で説明会を開いている。再開発をめぐる経緯や役割、資金計画、スケジュール、完成イメージをパネルを使って説明、質問に答える。アンケートも行っている。10時~17時。
▲中央通りでもアンケートを実施している


