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世界からGOTO前橋へ
前橋でイノベーション会議

2025.05.16

世界からGOTO前橋へ
前橋でイノベーション会議

 起業家発掘プロジェクト「群馬イノベーションアワード(GIA)2025」(上毛新聞社主催、田中仁財団共催)のキックオフイベント「群馬イノベーション会議」が5月16日、日本トーターグリーンドーム前橋で開かれた。GIA実行委員長の田中さんとフォーブスジャパン執行役員Web編集長の谷本有香さんが起業家と地域づくりをテーマにトークセッションし、田中さんは「世界の人が『GOTO前橋』となる世界観を作りたい」と宣言した。

ポイントはアート、食、教育

 前橋の中心街再生の取り組みについて、谷本さんは「ホットスポットになっている。センスの良さ、先進性と温故知新的なものとの掛け合わせが絶妙に上手い」と高く評価し、「GOTO前橋のキャッチのポイントは何でしょうか」と質問した。

 田中さんは「アートでしょう」と即答。「アートは人をひきつける吸引力が強い。世界をマーケットにできる」と理由を示すと、谷本さんは「アートは言語。世界の人と繋がることができる」と同調した。

▲「めぶく。」前橋を絶賛する谷本さん

 人口減少社会の中での前橋について、谷本さんは「関係人口を増やせる可能性がある」と指摘。田中さんは食や教育、文化の充実を課題に挙げながら「移住もいいけど、二拠点生活もいい。東京で仕事をして週末はのんびり暮らせる」と提案した。

▲起業家育成に意欲をみせる田中さん

「本気のスイッチ入れよう」

 トークセッションに先立ち、谷本さんが「ルーツの未来~ローカルインパクトを支える起業家たち」と題して講演、世界で活躍する4000人以上の経済人に取材した経験から、地域に根付き、地域を大事にする企業の事例を紹介した。

 最後に大阪の老舗の和菓子屋の経営者の事例を取り上げた。夫が事故で急死し子育てしかしてこなかった母親が一生分の涙を流してから暖簾を守る覚悟を決めた手紙を発見し、「初めて本記の覚悟のスイッチが入ったと話していた」との実話を紹介。「1度だけの人生。本気のスイッチを入れ、何かのために生きたら社会にも自分の人生にもすごいインパクトを与える」と来場者に呼び掛けた。

▲地域を大事にする企業を解説する谷本さん

 13回目となるGIAは2025年12月6日、グリーンドームでファイナルステージを開く。エントリーは7月15日から受け付ける。